別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

沼のスケッチ

2010-09-18 | 別所沼だより

  

 けさの沼は 落ちついてみえる、 やはり秋がきたのです。
 風は水面の雲をうっとりながめ 涼しくさっぱりしている。 アオギリの葉をサワサワと鳴らした。 秋… とおくの屋根もくっきりみえて まだつよい陽をはね返していた。 
   

       

  北側に ヒガンバナ発見。 
  かな女の句碑のまわりはまだ咲かない。

 

   

   静かな沼、 さざ波が囁きかわすようにとどまっている。 快晴の土曜 釣りびと多し。 公園をぬけ遊歩道の虫の音に誘われてここに来た、 爽やかな朝に感謝だ。 ところが

  風信子のドアまえに生魚が散乱し、 すさまじい悪臭が漂っている。 猫だろうか、 洗浄しても陽に暖められてしみ込んだ異臭はいよいよ増すばかり。 とんだ贈りものに気も滅入った。 マットや濡れたモップを乾すのも目障りで 詩人のイメージにほど遠いものだった。

  鍵を開けると、 すがすがしい木の香が飛び出してくる。 すべての窓を開放し ひとり時間を楽しむ。 道造がほとばしるように歌っている、 たくさん読んだ。

 ・瀬ヶ崎から自転車で40分かけて。 14日付朝日新聞埼玉版に 「立原道造の夢継ぐ家 詩の朗読会「新鮮」 別所沼に毎月集う」 と紹介された、 それを見てきた。 詩もすき、 ここで過ごしたい… ガイドになることをお奨めしたけれど 

・ 建築科の女子学生 夏休みの課題はヒアシンスハウス。 暑いさなか、 熱心にスケッチ。 インテリアに関心をよせる、 夢がいっぱいだ。

・ 中国人留学生3人、 建築を学んでいる。 先の方と同じ大学らしい。 上海や蘇州の話などしてはずんだが、 地元でも観光地はよく知らないらしい。 こちらも同じだけど。 
 日本語が上手で 細かいことは漢字を書いて説明できた。 
 「謝謝…」と見送って 「発音がいいです」 とほめられた。
  みんなの笑顔もすてき。

・別所沼会館で会社のOB会 帰りに20名ほど寄りますのでと予告があった。 結局、いらっしゃれなくなった。 楽しみに時間をずらせて待ったので残念。  なつかしい楠見さんにもお会いした。 追分の旅でお世話になった。

   見学 5名。

   

  木もれ陽が透きとおる
   シルエットのうしろ  明るい木々が心を捉えた  
    秋蝉が鳴いている

 

 

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4 コメント

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勿忘草 (サンゴ)
2010-09-21 10:43:58
いつも美しい風景を見せて頂き有難うございます。以前の勿忘草の思い出はとても感動しました。ちりとりで頂いた元気な根は、ちゃんと育っていますか。9月22日は木下龍太郎先生の三回忌ですね。今年も先生のお宅の庭の忘れなく草は満開の花を咲かせていましたか。 私も知人から根を分けて頂き今年で二年目、庭の小高い所に可憐なブルーの花を咲かせてくれました。「雨晴れて忘れな草に仲間入り」
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秋色の沼 (ふくら雀)
2010-09-22 06:38:45
蛙さんの写真にはいつも物語がはぐくまれていて、空想の世界が展開します。墨を主体にする絵を画く時は特に大事な要素なのですが、目の前の現象をつかむのが精一杯で、其処までのゆとりがありません。
余白を潰して、ああこの葉っぱを省けばよかったのにとか、この線がもう少し細かったらよかったのにと惨めな気持ちで落ち込むことが多いのです。
あるがままの自然をどう捉え、切り取るか、技はカメラが処理してくれるにしても、その前段階の構成には、撮影者の内なる詩心と豊かな感性が創作するもの以上に要求されると思います。
いつも「美しい」場面をこうした思いで拝見しています。

ハウスの前の贈りもののハプニングは、沼ならではのものですね。
いろいろとお疲れ様でした。

お彼岸に入って、2日ほど遅れはしましたが、庭のあちこちで彼岸花が律儀に艶姿を披露しています。
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仲間入り ()
2010-09-23 14:41:53
サンゴさん ようこそ
 お返事が遅れました。
 ありがとうございます。「ちりとり」でいただいた元気な根… 今年もきれいに咲きました。 
 9月22日をご存じのサンゴさんは木下先生の熱心なファンでいらっしゃいますか。今もまだ、垣根の向こうからお声が聞こえそうな気がします。いくらご近所でもお断りなく覗くのは失礼と思い、遠目に拝見します。この夏はご家族が育てた朝顔が粋に咲いていました。

 サンゴさんの すてきな句をありがとうございます。「雨晴れて勿忘草に仲直り」杉田久女もうかびました。仲間入りしたり、仲直りしたりできる可憐な花ですね。勿忘草がつなぐご縁をうれしく思います。
 またお出かけくださいませ。
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ゆきあいの空 ()
2010-09-23 14:58:27
ふくら雀さん お返事遅くなりました。
 物語を感じてくださってありがとうございます。もったいなくて うれしくて。
 ふくら雀さんの美酒を受けるには 蛙の容器は小さすぎ、もっと磨かねばなりません。すてきな出会いに感謝します。
 
 彼岸花の艶姿… 絵心も誘われますね。存分にお楽しみください。 こちらにも秋がようやく
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