別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

大丈夫!!

2006-03-31 | 向き合う

 病室までみえた訪問看護ステーションのおふたりに 母は起きあがってきちんと挨拶した。

 「まあ! 表情もしっかりしているし… お元気ですね」と蛙に耳打ちする。 驚いたようだ。
誇らしい! 91と聞けば、かなりのおばあさん。しかし話はきちんと通じる。
 認知症は無いのだから。 

 「きょう… 先生に 家族は退院するって言ってますが こんなんで大丈夫ですかって聞いたんです。 そしたら、だいじょうぶ! 大丈夫って…」と お客の顔をみつめながら微笑んだ。
 手にした資料を見ながら、トイレも一人でいかれますね。おふろも…。
 すると母は ズボンの裾をひきあげ脛を出し、一.二、一.二と屈伸して見せた。
 「あら! それなら 大丈夫!!」
 黄色いカーテン仕切りの部屋に みんなの笑い声が響いた。 不安が消えていく。

 心づよい助っ人さん これからどうぞよろしくおねがいします。蛙も頭をさげました。
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4 コメント

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想いをこめて (boa !)
2006-03-31 22:25:37
 旅に出る前、毎日お休みが続いていましたので、大変なのだろうと、気にしていました。思い立って開いてみて、何と申し上げたらいいのか、言葉もありません。

 

 ご自宅への選択をなさったようですね。

 できる限りのことを尽くして、これからの大切な時間を共有しようと決意したラグタイムさんを心から尊敬します。



 口でいうのは簡単ですが、容易なことではありません。半年を施設で、3ヶ月を自宅での介護と繰り返したした日々を思いだします。

 年初以来、どこからも点滴が不可能になり、「もういいでしょう。勘弁してください。」と主治医に訴える母を見かねて、何度連れて帰りたいと思ったかしれません。

 自分では寝返りひとつできず、点滴を外せない身では、到底許可が出るはずもなく、所詮お任せするしかないのが解っていても、切ないあせりの毎日でした。

 やれるところまで、悔いが残らないよう頑張ってください。

 お母様は、ご自分の状態をご存知なのかもしれません。私の父は54歳で亡くなりましたが、今考えてみると、知っていて、知らないふりをしていたと気付きます。

 痛みが少しでも軽減して、明るいお顔を拝見できる日が続くようお祈りします。
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こころづよい (野の花)
2006-04-01 12:09:38
ラグタイムさん

お久しぶりです。



私事ですごしておりましてご無沙汰いたしておりました。



お母さま 気がしっかりなさっておいでで嬉しいですね。



やはり 明るい笑顔いただくことが

ご本人様も まわりも 救ってくれますね。

実家の母のことと 想い合せております。



ご自宅にお母さまをお迎えなさるというご選択 ほんとうに 頭が下がります。

娘としたら できることをしてあげたい気持ち痛いほどわかります。

母の側に もっといてあげられたらと想う日々です。

ラグタイムさんの 前を向かれているごようすに

私が お力戴くようです。

ありがとうございます。

どうぞ ご無理なさらないでくださいね。

辛いときは 息抜きのところへ お出かけになって ご自分に栄養をね。
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マイペース (ラグタイム)
2006-04-01 23:07:07
尊敬するboa!さん うれしいお言葉をありがとうございます。 やれるところまで…  家族の総意です。こちらの健康あってこそ、無理をせずあえてマイペースを守っていく。

 お母様に長いこと向き合っていらしたboa!さんの想いは、胸を打ちました。お父様のことも。 陽気にみえる時も心のなかは揺れているでしょう。母には 少しでも緩やかに、尊厳を感じながら過ごせますよう。 幸せを感じて生きて欲しい。 緩和ケアが充実している医院のサポートが 蛙の元気のもとです。

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おだいじに (ラグタイム)
2006-04-01 23:14:22
 2/28 紅梅に寄せて お母様への想いを綴られた すてきな野の花さん お見舞いありがとうございます。

 そこにいてくれるだけで幸せ お気持ちよく解ります。ほんとうにそう思う。 大きな試練を乗り越えていらしたのですから きっと良くなります。 あせらずお待ちしましょう。心からお祈りしています。



 野の花さんも どうぞおいとい下さいね。 ゆたかな野の花綴りを楽しみに拝見します。 こころに栄養いただきます。    

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