「ヴァイオリン」 1929年5月22日 立原道造 パステル画 。
14才の作品 卓抜した才能を目の当たりにする。 大人びて、なんとモダンなこと。 少年の不思議に 落ち着いた色。 前後、左右、 重なるいろの快いリズムと 曲線の妙なる調べ。 キュビスムについて学んでいたか、 眼にしたのか。 残された絵のほとんどが中学時代の作品。 驚くのは、 どの絵もすばらしく、完成しているということ。
中学2年生になると「猫」「蛙」「犬」「鳥」など真鍮の置物かと思われるものを描いています。この鉛筆デッサンは彼の建築設計に大いに助かったと思います。立原道造記念館の方から、 道造は蛙に特別な興味を持っていたと聞きました…
「美術教育から見た道造の絵 横澤 茂夫」 より
蛙に興味… 感激だ! そんなことではないらしい。
赤いバイオリンのある静物 1920年 ル・コルビュジエ 油彩
33才の作品 本名はシャルル=エドゥアール・ジャンヌレ。 この年 ダダの詩人ポール・デルメ、 ピュリスムの画家、アメデ・オザンファンとともに 雑誌「エスプリ ・ ヌーヴォー」 を創刊、 ル ・ コルビュジエの名前をはじめて使う。
沼のほとりと、 カップ・マルタンの海辺を照らす。 どこか似ている とても大きな星がある
写真: 絵はがきより
あっ、立原さんのなんだ!やっぱり天才。
彼の才能を確認するたびに、それがまるで自分のであるかのように嬉しく、誇らしい気持ちになるのは蛙さんも、ですね。
なかなか楽しい病にかかり、しあわせです。
立原さんも長生きすればコルビュジエのようになったかもしれませんね。それだけが残念です。
ハウスには 更に重病の方がお訪ねになって、相憐れみ、おなじ想いに繋がれて、発見したり楽しんだりしています。
長生きしていたら… 建築家、画家、詩人、翻訳家として実績を上げ、お喋りな道造さんが解説をしてくれることでしょうね。
コルビュジエも ビデオのなかで熱く早口で語っていました。 思いが多くて言葉が間に合わない風でした。