別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

さそわれて

2005-06-04 | こころ模様


  クロマルハナバチは思い焦がれてやってきた 
  ひとの眼なんか気にしない  香りにさそわれ 蜜に酔う  

 蜂が言いました。 ここへ来るまえ寄ったのは、たこさんの定家葛。
 ねじれる花びら そのかおり  
 花のように美しい姫君は 後白河天皇の第三皇女  式子内親王。

 …身分は高く、世は遠く、いくらお慕いしても側に近よりようもないおかただが、そのお歌はみな凛として美しく、艶にして悲しく、切々としてはるか二十世紀末の心にまでひびく (詩歌の森へ 芳賀徹)

 加茂の斎院として過ごした十年。退下しても終生「斎院」とよばれ、人生を生きることはなかった。なにも許されぬ内親王のくらし…   

  沖深み釣する海人の漁火のほのかに見てぞ思ひ初めてし 
  思ふより見しより胸に焚く恋のけふうちつけに燃ゆるとやしる

 はげしい慕情、謡曲では「定家」 しかし、面影びとは法然
                    (式子内親王伝  石丸晶子) 

 それで定家は内親王の墓石にからみついたとか 

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