別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

ラジオが好き!

2006-01-30 | 自然や花など

 この時季、餌台をめがけ野鳥がやってくる。 ヒヨドリ、雀はもちろん、シジュウカラ、メジロ、カワラヒワ、シメ、 季節を追ってツグミ。 はらぐろは困るけど アカハラだって来ます。
 ミカン、林檎、向日葵のたね、ピーナッツなど置いている。
鳥の種類により、食材の好みも変われば食べ方も異なっている。 

 向日葵を好むのは、シジュウカラ と カワラヒワ。 衣裳もそれぞれ個性的なら、食べるようすも全くちがう。  シジュウカラは
 枝のうえに、種を横向きに寝かせ、両端を両の足でおさえる。両手だったかも知れない。 とにかく殻の上からつついて穴をあける。
一心不乱の突貫作業、頭を振りおろしては、中の実をついばんでいる。粉々にして食べるようだ。

 一方、カワラヒワはちょうどラグビー(ここは犬ではなく、スポーツ)の、ゴールキックのボールのごとく種を立てて置き裾を両足でつかむ。そのてっぺんを嘴でぱちっと割って、殻を二枚にして落とすのだ。
実ミは大きいままそっくり食べられる。
 その器用なこと、みごとである。それぞれの文化に目を見張る。

 夕食づくりはラジオとともに。 楽しいきまりである。 先日 聞いたはなし。
 生物心理学の岡ノ谷一夫氏によれば、十姉妹ジュウシマツを観察していて、鳥の歌にも文法があることが分かったそうだ。いくつかのフレーズをルールに基づいて並べ、歌っている。それは文法であると。

 一音節は攻撃するときや、餌をねだるとき。 
 オスはメスに求愛するために鳴く、 トリュリ トリュリ チ チ チ チ フィ。
 さえずりは親から学ぶもので、父親の鳴き声を息子は脳に焼きつけておく。(ヒトで言えば)中学生くらいで試してみる。 …かわいいね、おもしろい。 

 実験したり、修正しながら、やがて師匠と同じように鳴けるようになる。 色んな音を順番に並べ、組み合わせを複雑にすることで、素敵さも増すのだ。 父親がうまく歌えばその子どもも同じように上手い 
…なるほど。
 
 十姉妹の文法は各個体により違いがあり、複雑な歌をうたうものと、そうでないグループとでは、巣作りの材料運びまで時間も倍以上ちがう。
 …資材も多く凝った造りか  一芸に秀でると多芸に …余力も生まれるのかな。

 さて、ヒトの言葉は左脳でつくられる。ことりの鳴き声もおなじで左の脳でできる。
 小鳥の歌からヒトの言葉へ。さえずりの文法を調べるうちに、言語の起源にたどりつくはず。 
 どうやって言葉は生まれたか
 …興味が湧く。 ひとのことばができる過程が分かるらしい。言葉がなかった頃、ひとも鳥とおなじように歌やダンスでディスプレーしていた、プロポーズもこんなだったと仮説が立つ。

 ラジオは、いつもたのしい想像をふくらます。蟋蟀の話もそうだった。
くらしに直接、役立たないかも知れないが、こういう話が 蛙はすきだ。

 そう言えば
    NHK第一  11:33~   私の本棚   (月~金)
    「おばあちゃんと孫の心を結ぶ50通の手紙」 <全10回>
            【著】清川  妙   【朗読】香川 京子
               佐竹まどか       黒川 芽以

 今日は五回目でした。あと五回も残っています。11時30分、短いニュースの後すぐ。
 その日のニュースにより時間は、ずれます。 手紙のせかいがまた一段と、ふくよかになりました。 
想像力たくましくなる ラジオが大好きです。 母の付き添いで半日、帰るとラジオが待っていました。 
  また先生に会えました。