退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「言葉の歴史や複雑さと地下鉄の旅あるいは『本格的なヤクザ映画』」について

2020-07-29 02:20:39 | Weblog
くもり。今日も少しだけパラつく。

一海知義「ことばの万華鏡」を読む。

5年前に彼岸に行った著者の作品。
言葉と漢詩のあれこれにうなずく。

ただしこの著者にして政治関係の話はあまりにシンプルすぎて。
やはり「自分の領域」以外に手を出すのはマズそう。

漢音と呉音の違いについて知っておこう。
後者が歴史上は早くやがて前者が優勢になったことも。

訓しかない言葉は「外来語」だというのにふむふむ。
西周が「philosophy」を「哲学」と訳したのを代表に。

引き続き酒井順子「地下旅!」を古本屋で買って読む。

タイトルの背後には「地下足袋」という言葉があるのを察したいところ。
「自分の足で歩いた」という意味では「直旅=じかたび」とも。

地元の地下鉄もしくは地下街がこのように描かれるのかと思った次第。
それ以外に全国の地下鉄あるいは香港のそれについても。

オリジナルはどうやら8年前なので
東京の街並みはすでに大きく変わっているはず。

泉麻人の作品同様「街の様子」が気軽に楽しめる内容が好ましい。
著者風味の味わいも付け加わって。

白石和彌「孤狼の血」(’18)を観る。

久方ぶりに「本格的なヤクザ映画」に出会ったかも。
役所広司の演技が何とも素敵。

松坂桃李も頑張っていて。
阿部純子の魅力がなかなか。

「ミイラ取りがミイラになる姿」はむしろ好ましく。
警察が自らの不祥事を隠すために「監察官」を派遣する姿を覚えておこう。

作品の「背骨」を支えるのは石橋蓮司やピエール瀧あるいは江口洋介。
何より名前も知らない俳優陣が生き生きとしているのがいい。

真木よう子の「クラブのママ」がいかにも。
音尾琢真の「局部に真珠を埋め込んだヤクザ」も悪くない。

警察関係では矢島健一、田口トモロヲ、滝藤賢一。
冒頭のみに登場する駿河太郎。

伊吹吾郎、MEGUMI、中村獅童、九十九一はほぼカメオ。
中村倫也、嶋田久作、竹野内豊など。

「現場を知らない者」が「自らの保身」のみにこだわる「醜さ」よ。
「調書に対する添削」が泣かせること請け合い。
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