退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「あやしい世界とそれゆえにどうとでも認識できることあるいはThat's hongkongという映画」について

2023-02-09 02:42:02 | Weblog
晴れときどきくもり。夜風が冷たい。

郡司ペギオ幸夫「やってくる」を読む。

「統合失調症」に似た体験がもたらすものよ。
「AであってAでない」という認識が現れる模様。

井上陽水「夢の中へ」が出て来たり。
あるいはプリンス、クイーン、デッド・オア・アライブにボニーMなど。

内容はかなり「ヤバい」感じ。
「あなたの知らない世界」が本書には描かれて。

「『現実』という自明性」が失われるとこうなるのか。
宮台真司風に言えば「世界はデタラメである」。

本書に「手招き」されるかどうかは読者次第。
「どうにもならない現実」を認識している人々にはいいかも。

ジョシュア・ウォン「カーム・ビヨンド 漂流者」(’20)を観る。

舞台が香港なのでついつい「裏読み」をしたくなる次第。
「洪水」は「中国」だということでよろしく。

一緒に逃げた妹を失った主人公は「孤独」だが「周到」に生きている。
そこへ少女がやってきて彼女は「変わる」という物語。

前半のいかにも「穏やかな雰囲気」と後半の「サスペンス」の対照がなかなか。
互いに警戒しながらやがて仲良くなるあたりの描写は「ほのぼの」として。

「充足」していたはずの主人公は「表の世界」へ出る決心をする。
どうやら「戦え」というメッセージのような。

エンディングで流れるnoughts&exes「surrounded」の乾いた感じもよく。
歌詞はどうかというと。

「やあ 君がいないのは 僕の目がついたウソ 君が歩み去るたびに 僕は君にキスをしに
 君がトゲを語る時に僕はバラを語り 君が嵐に耐えている時に僕は夏を語った

 君はあの時囲まれていた

 僕たちは戦いに敗れ それは急に
 「壁」は僕を歓迎するように目の前に迫り

 失敗してしまったけれどいつダメになったのだろう
 僕の目は見えていなかったのか それとも目を閉じていただけなのか」

何とも趣き深い内容で。
「君=自由」だというのはわかりやすいだろう。
コメント
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