pippiのおもちゃ箱

舞台大好き、落語大好き、映画大好き、小説大好き、猫大好き!なpippiのつれづれ日記です。

リア王@東京芸術劇場1階F列上手

2024-03-14 20:24:06 | 観劇/コンサート

  

作:ウィリアム・シェイクスピア

翻訳:松岡和子

演出:ショーン・ホームズ

 

出演

段田安則 / 小池徹平 / 上白石萌歌 / 江口のりこ / 田畑智子 / 玉置玲央 / 入野自由 / 前原滉 / 盛隆二 / 平田敦子 / 秋元龍太朗 / 中上サツキ / 王下貴司 / 岩崎MARK雄大 / 渡邊絵理 / 高橋克実 / 浅野和之

 

あらすじ ブリテンの王であるリアは、高齢のため退位するにあたり、国を3人の娘に分割し与えることにした。長女ゴネリルと次女リーガンは巧みに甘言を弄し父王を喜ばせるが、末娘コーディリアの実直な物言いに立腹したリアは彼女を勘当し、コーディリアをかばったケント伯も追放される。彼女は勘当された身でフランス王妃となり、ケントは風貌を変えてリアに再び仕える。 リアは先の約束通り、2人の娘ゴネリルとリーガンを頼るが、裏切られて荒野をさまようことになり、次第に狂気にとりつかれていく。リアを助けるため、コーディリアはフランス軍とともにドーバーに上陸、父との再会を果たす。だがフランス軍はブリテン軍に敗れ、リアとコーディリアは捕虜となる。ケントらの尽力でリアは助け出されるが、コーディリアは獄中で殺されており、娘の遺体を抱いて現れたリアは悲しみに絶叫し世を去る。


「セールスマンの死」と同じ演出家で段田さんがリア王を!というので期待MaxでチケットGET! リア王はずいぶん前に観た石橋蓮司さんのリア、蜷川先生演出・平幹二朗さんのリアに続き3度目。石橋蓮司さんの時には辻萬長さんのケント伯が印象的でした。平幹二朗さんのリアは、豪華な毛皮を纏った王の中の王という貫禄でした。 以下、ネタバレありなのでこれからご覧になるかたはご注意を。 改行します。

 

 

 

 

 

 

 

幕が開くと、現代の服装の役者登場。えーっそうなのか。。。まったく予習なしで来たのでちょっとびっくり!3人の王女もおそろいのお帽子つきピンクスーツ。。それでもダブルのスーツの段田さんが登場し、引退にあたっての思惑を語り始めると、そこには紛れもないリア王が見えました。 私がはじめてシェイクスピアにふれたのが小学校の図書室にあったリア王で、その時にはコーデリアが可愛そうで可愛そうで、なんであんな目に遭わなければならないんだろうということばかりが印象に残っていましたが、これはリア王父娘とグロスター父子、二組の親子の話だったんですね。饒舌な姉たちとは違い、真直ぐな愛を言葉でなく心で捧げようとしたコーデリア、グロスター公の妾腹の弟の謀略にはまり、追放され乞食のような姿に変装して生き延びながら、父グロスターを守ろうとするエドガー。 このエドガー、小池徹平くん、本当に捨て身の演技でびっくり。そこまでやっちゃうかそして兄を、父を陥れ、リアの長女次女までたらしこもうとするエドモンド、玉置玲央さんすごい!NHKの光る君へ でも悪い奴ですが、本当にヘビのようなねちっこさ、執念深さでジワジワとのし上がって行きます。怪演!思わずひきこまれる悪の色気ムンムン! 自分をどれだけ大事に思っているかをしゃべらせ、それに応じて領地や財産を分け与えようとするリア。1番可愛がってた末娘はどんな素敵な言葉をくれるのかと思ってたら期待はずれ。それに怒っておまえなんかもう娘じゃない!とか、やっぱひどいですよね。。。可愛さ余って憎さ百倍ってやつでしょうか。。老いって正しい判断も狂わせるんですね。気をつけなきゃ。。 ただ、若い頃とは違った感じ方もありました。ゴネリルやリーガン、本当にひどい娘だとは思うけど、引退した親がいつまでもいろんなことに介入にしてきたら、鬱陶しいと思うのかもね。欲に走って暴走する長女ゴネリルを諌める夫のオールバニー公。こういう理性の人がいることにちょっとだけほっとしました。 リア王で1番残虐な場面、リーガンの夫コーンウォールが怒りに任せてグロスター公の目玉を。。。のシーン、ちょうど前の席の方の頭で見えなかったのでラッキーでした考えただけでゾッとします。 余談ですが、フランス王と医者を演じた秋元龍太朗さんが浦井くんにそっくりで、びっくりでした。

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