この作品、どうしても2階から両花道の北の狼、都の虎、そして立烏帽子をいっぺんに観たい!ということで強風にも負けず行ってまいりました。いや~、こまかくは書きませんが、ここに至るまで結構いろいろアクシデントありで大変でした。。。しかし、石をも貫く根性、根性、ど根性ホントにいっつも思うけど、この執念深さを仕事に生かしたら今頃は左うちわでしたよ
まあ、それはおいといて、今回はスマホ忘れもなく、無事お写真もとってきました。演舞場に着く前に京はやしの抹茶ソフトを食べてしまったので、お弁当は軽めの「えみし弁当」をチョイス
まあ、普通においしかったです。
そば処にはこんなメニューも。注文するのに赤面するかも。
客席に入ると、何故か私の席に人が。なんかもめていると思ったら、3人連れの方が日にち違いのチケットで入ってしまうというアクシデントがあったようです。お隣の席の方と「そんなバカな。。。」と、顔を見合わせてしまいました。
幕が開くと、もうわくわく感がたまりません!本当に凄い!やっぱり2階席いい!こう、この作品の世界観が伝わってきます。阿弖流為が心の迷いを吹っ切って強い決心をする場面などでは、たくさんのスポットライトが交差しながら阿弖流為に全て集まって輝かせる、立烏帽子が本性を見せる場面では足元に妖しい雲のような光が渦巻く。もう、数えたらきりがありません。花道を戻る阿弖流為、蛮甲、田村麻呂の表情が素晴らしい!何より両花道、正面舞台、全部を使って繰り広げられる壮大な物語を目の前に感じられ、鳥肌ものでした。もちろん、役者の表情や汗や動きが間近に伝わる前方席もおいしいに決まってますが。だから増えちゃうんですよね~チケット
この作品、「義に『大』がつくと大義になり、途端に胡散臭くなる」「隣国の大きな力に飲み込まれないためには、どんな手を使っても国をひとつにしなくては」とか、ん?これって今の日本では?と思える部分がいっぱい。また、いかにもいい人そうなあの人が、実は一番悪い奴。意地汚く生き抜こうとする人が意外と信念の人だったり、意外な存在が心を打ったり(マジで泣けます。くまこ)共感しちゃう部分も多いです。
七之助さんの鈴鹿。立烏帽子の時とはまったく違う美しさで、きれいだなあ・・・とうっとりでした。田村麻呂と立烏帽子のシーンはまるで絵のよう。勘三郎さん、虹の橋の向こうでさぞこの2人の息子を誇らしく思っていることだろうなあ。。。
今日は最後の最後に物凄いアクシデントがありました。阿弖流為と田村麻呂の死闘の時、田村麻呂の髪がなんだか変だなあ。。と思ったら、あまりの激しい動きに、鬘が飛んでしまったのです。まるっきり羽二重になってしまったと思ったら、次の瞬間、それもぶっとんでしまいました。凍りつく客席。ところが、ものすごいスピードで死闘を繰り広げる染五郎さんと勘九郎さん、少しの動揺も見せず、少しも動きを止めず、むしろ激しさを増してそのシーンをやりきったのです。もう、客席からはわれんばかりの拍手。いつもの勘九郎さんの髪型なのに、そこにいるのは田村麻呂以外の誰でもありませんでした。すごいなあ。。。並の人ならギャグになっちゃうところです。アクシデントも勢いにしてしまう技量は壮絶だなあと思います。歌舞伎役者、おそるべし。あ、今日気づいたところがもうひとつ。阿弖流為は、回想シーンから現実に戻る時、一瞬で衣装と髪型が変わります。すごい早業。過去に三谷さんのパルコ歌舞伎見た時も染様は瞬間移動しました。超能力者です。あのひとたちは。
なんだかすごく興奮。重なるカーテンコールの最後はもう、オールスタンディングでしたなんか、私も頑張ろう!と力をもらってきました。