pippiのおもちゃ箱

舞台大好き、落語大好き、映画大好き、小説大好き、猫大好き!なpippiのつれづれ日記です。

デスノートThe Musical(浦井キラver.)@日生劇場GC A列最上手(舳先席)

2015-04-19 20:23:28 | 観劇/コンサート
    
 
音楽:フランク・ワイルドホーン    
演出:栗山民也
出演:浦井健治、小池徹平、濱田めぐみ
    鹿賀丈史、吉田鋼太郎、唯月ふうか ほか

【あらすじ】

「このノートに名前を書かれた人間は死ぬ」。死神リュークが落とした『デスノート』を拾ったのは、成績優秀な高校生・夜神月(やがみらいと)であった。半信半疑ながらおそる恐るそのノートを使った月は、実際に人の死を目の当たりにし、恐怖を覚える。しかし、自分が理想とする社会を作るため、デスノートを使って凶悪犯を粛清していく決心を固める。一方、犯罪者が次々と死んでいく不可解な事件を解決するため、世界の迷宮入り事件を解決してきた「L」(える)という謎の人物が動き出す。TVを通じ、「犯人を絶対に捕まえる」と宣言したL。そして、その挑戦を受けた月。ここから二人の壮絶な戦いが始まっていく・・・。


1.このノートに名前を書かれた人間は死ぬ。
2.書く人物の顔が頭に入っていないと効果はない。 ゆえに同姓同名の人物に一遍に効果は得られない。
3.名前の後に人間界単位で40秒以内に死因を書くと、その通りになる。
4.死因を書かなければ全てが心臓麻痺となる。
5.死因を書くとさらに6分40秒、詳しい死の状況を記載する時間が与えられる。
6.このノートは人間界の地に着いた時点から人間界の物となる。
7.このノートを使った人間は天国にも地獄にも行けない。


行けない、行かない、行けるかな?行かないのお?行っちゃおうかな?行ける!行こう!!という変則7段活用により、行けないはずのデスノートThe Musucalに行ってまいりました。決断は朝10時、見るのはマチネ。東京に住んでて良かったと実感しましたお席は、初めて座る馬蹄形のように配置されているGC席の突端。舞台前から4列目くらいの感じです。ここに座るの夢でしたオペラ座の怪人でラウルが定席にしているボックス席みたいな感じ。

浦井くんも剛太郎さんも濱田めぐみさんも鹿賀さんも出て、音楽もワイルドホーン、演出は栗山さんという鉄板なのに、何故チケットをとっておかなかったのかというと、やはり原作の漫画と藤原竜也+松山ケンイチくんの映画の印象を壊したくなかったから。舞台にするなら、私の妄想ではミュージカルにするならリュークは新納慎也さんか吉野圭吾さんだろう・・・エルは・・・わからないけど小池くんじゃないよね・・・という思いにとらわれていたからなんです。

でもでも、ここ数日、ミュージカルにはちょっとウルサイ友人知人、観劇ブログの常連さんたちが「凄くよかった!」と絶賛しているのを聞き、悪友の「ほんとに行かなくていいの?」という悪魔もとい、天使のささやきに導かれて日生へ。おお!満員御礼だ!

いや~驚きました!何がって、吉田剛太郎さんの自由自在(この言葉以外みつかりません)、小池徹平くんの持前の甘い雰囲気を少しも感じさせずエルになりきった役者根性、漫画の世界を本格的ミュージカルに仕上げてしまったワイルド・ホーンさんと演出の栗山民也さんに。

あの原作を短くまとめているので、ミサミサのストーカー話とかはさらっとしか触れてなかったり、FBI殺しのエピソードも超スピードだったり、総一郎パパの最大の見せ場であるテレビ局に装甲車のシーンがなかったり、キラの最期が変わっていたりと、原作のディープなファンには不満もあろうかと思いますが、私は十分満足でした。

なんたって、吉田剛太郎リューク+浦井キラの黒トート風チーム、濱田めぐみレム+唯月ふうかミサミサの白トート風チームが結構うっとりするほど素敵で、エリザベート「闇が広がる」のマイヤーリンクのルドルフが黄泉の帝王トート閣下に翻弄されるシーンを1粒で2度おいしい感じで楽しめるのが嬉しいです(エリザベートファンにはわかるけど、わかんない方々ごめんなさい)唯月さんがしっかり歌える方で嬉しかったです。あのポジションが強いアニメ風だと、変な作品になりそうな気がします。浦井くんキラと小池エルの話題のテニス対決もなかなか力強くて良かったです。ミュージカル・テニスの王子様ってあんな感じでやるのかな意外に思い切り振ってましたよ、ふたりとも。コートでふざけるリュークにあたらないかとハラハラ。小池くんは普段もテニスしてるような気がします。浦井くんは・・どうなんだろ?

しっかし・・・吉田剛太郎おそるべし。。これからミュージカル界にもどしどし進出できると確信しました。マントさばきはさすがシェイクスピア役者。かっこよすぎ。そしてそして、ちょっと心配だった鹿賀丈史さんが実に素敵な夜神総一郎氏を完璧に演じられたことに感動しました。暴走した最愛の息子を見つめ、微動だにしない父の姿に涙。そうそう、キラに立ち向かう刑事たちの心情も丁寧に描かれていて、そこでもうるっときた私でした。

2幕最初のアンサンブルの曲は、ジキル&ハイドの「事件、事件!」を思わせる、心をざわつかせる楽曲で、鳥肌たちました。ワイルド・ホーン氏の真骨頂ですね。そして浦井君。前半の優等生顔から、次第に自分が拾い上げてしまったとてつもない力に驚き、溺れ、奢り高ぶり、自分を神のように勘違いしてやがて破滅する様を見事な流れで表現していました。高音はもとより、低音がすごく響くようになったな~と思いました。

本当は柿澤キラも観たいんですけど、がまんがまん!・・・・できるかな