ピッコロ便り

ピッコロシアター、県立ピッコロ劇団、ピッコロ演劇学校・ピッコロ舞台技術学校など、劇場のトピックをご紹介します。

Piccolo Side Story <5> 2011年を振り返る

2011年12月28日 | piccolo side story

2011年のピッコロを一言で表現するとしたら“新しい出会い年〝だったと思う。
“出会い“をキーワードに2011年を振り返った。

<2月>関西の演劇人を結集した大型公演!

ピッコロシアターがプロデュースし、「天保十二年のシェイクスピア」(作=井上ひさし 演出=松本祐子)を県立芸術文化センター 阪急 中ホールで上演。ピッコロ劇団員に加え、関西で活躍する俳優陣総勢40名の大所帯でのスケール大きな公演。

個性的で魅力的な俳優達との出会いに劇団員も大いに刺激を受けた。

<6月>尼崎市と兵庫県の共同製作

 
尼崎市・(財)尼崎市総合文化センターとピッコロシアターが共同で制作・公演。第4回近松戯曲賞(尼崎市主催)を受賞した角ひろみさんの「螢の光」(作=角ひろみ 演出=深津篤史)をピッコロ劇団が上演。
 
実は、角さんは県立宝塚北高等学校演劇科の卒業生。卒業公演の会場はピッコロシアターの大ホールだった。そして、二十歳の記念には、中ホールで劇団芝居屋坂道ストアの公演を行った。あれから16年――。彼女の書いた戯曲が大ホールで上演された。これは新しい出会いというより、演劇の神様が下さった嬉しい再会劇だった。
 
<5月~>被災地との交流始まる

 
被災地からの要望を受け、『阪神・淡路大震災と兵庫県立ピッコロ劇団の活動記録』を被災地へ届けることから始まった交流は、8月、ピッコロ劇団員4名が仙台市を訪ね、子どもむけの演劇ワークショップを開催、地元のアーティストや演劇関係者と今後の演劇を通した支援や交流の方法を話し合うことへつながった。
 
9月には、震災で活動の場をなくした仙台から招いたSENDAI座☆プロジェクトをが、中ホールで「十二人の怒れる男」を上演。熱演・好演に満員の客席から大きな反響があり、来年の来演も決まった。
 
被災しながらも懸命に表現する彼らとの出会いは、あらためて地域で演劇を創ることや演劇の力を考え直す機会になった。
 
<10月>中学生2500人がピッコロ劇団を観劇
 
前回のPiccolo  Side Story<4>でも詳しくご紹介したが、県内の中学生のための演劇鑑賞事業「わくわくステージ」で、13校、約2500人の中学生が、ピッコロ劇団公演「しんしゃく源氏物語」(作=榊原政常 演出=白組・眞山直則 紅組・吉村祐樹)を鑑賞。新しい未来の観客との出会いになったと大いに期待したい。
 
<12月>ピッコロ劇団ファミリー劇場に子ども24人が出演

 
兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールで上演したピッコロ劇団ファミリー劇場「扉のむこうの物語」(原作=岡田淳 台本=つげくわえ 演出=平井久美子)には、オーディションで選ばれた小学2~中学3年までの24人の子どもが出演。
 
演出の平井久美子(ピッコロ劇団)によると、子ども達の出演場面は本人たちの意見も取り入れ、一緒にシーンづくりをしたとか。歌・ダンスだけでなく、芝居の楽しさも感じてもらえただろうか。
 
その他にも、ここには書ききれない多くの出会いがあったが、なにより、多くの新しいお客様との出会いが一番であることは言うまでもない。
 
2011年、ピッコロシアター・ピッコロ劇団を応援して下さった皆様、ありがとうございました。
 
そして、まだピッコロを「知らない」「見たことない」「行ったことない」という多くの皆さま、来年はぜひ、出会いましょう!
 
2012年希望の年へ。演劇の力が少しでも発揮できることを願って――。
 
(業務部 古川知可子)


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