「モスラを待って」の岐阜公演・東京公演の報告、次回公演「うそツキ、大好き、かぐや姫」についてお話します。
写真は、「モスラを待って」
中央が山田裕
広報☆古川
パースからアデレードに飛行機で移動してきました。
アデレードは、トレンス河畔にひらけた小さな英国風の、新旧が絶妙に調和した街です。
街の中心には「アデレードフェスティバルセンター」があり、ここを会場として毎偶数年、「アデレード芸術祭」が開催されます。
一流の音楽、バレエ、舞台劇を観に、世界中から観客が集まるという、芸術を語る上で欠かせない都市と言えます。
(「アデレード芸術祭」とほぼ同時期に、「アデレードフリンジフェスティバル」というお祭りも開催され、この時期には街中がまさに芸術一色に染まるそうです!)
さて、夏を代表するジャカランタという紫色の花が咲き誇る中、フェスティバルセンターを訪れてきました。
当センターは屋内・屋外のいたる所で各種舞台芸術公演ができるよう工夫されており、一説にはシドニーのオペラハウス以上とも言われています。
スタッフの話しによると、既に芸術愛好者が多い街ながら、人々がさらに芸術全般に対する興味を持てるよう、ジャンル横断的な企画を積極的に立てていることが伺え、とても興味深く聞くことができました。
(舞台写真展の受付をしていた女性のアンジェラさんは、ダンスを中心に音楽・演劇にもとても詳しく、時には舞台監督も勤めるという、まさに多彩・多芸な方です。また楽屋口の男性・マシューさんは、情熱およびユーモアあふれる方で、利用者と絶妙のコミュニケーションをとり、信頼を得ていることがわかりました。)
以上、取り急ぎ、アデレードからの報告でした。
業務部:尾西
◆あらすじ◆
人気女流作家、重松時子がこの世を去った。
その死に居合わせていたのは、五人の彼女に縁のある女たち。
遺書が見付かり、彼女は自殺をしたということで事件は終焉を向かえた。
そんな彼女を偲び、五人の女たちは毎年彼女の命日の週の木曜日に集まってくる。
時子の住処であった『うぐいす館』に。
あれは本当に自殺だったのか・・・?
四年の歳月が経ち、パンドラの箱が開こうとしていた。
沢山の方々のお力を借りながら、愛に支えられながら、からここたち、第三回の公演をむかえます!
この作品は有名な小説家・恩田陸さんの『木曜組曲』を原作としています。
ミステリー作品としても充分読み応えのあるこの作品を、単なるミステリーとしてだけ描くのではなく、一人の作家の死を巡り、その存在に支配されてきた女たち、また彼女たち同士の思惑をより人間臭く表現できたら面白いのではないかと考えています。
人間の死とそのことの意味、折りしもこの作品に登場する人物は全てが『もの書き』を生業とする人種ばかり、その作家としての因果、残された者がどうそれを昇華させていくのか、原作の大きな力を借りつつも、アンバランスでも、何か伝えられる、今の我々に出来る作品にしたいと思っています。
是非、ご来場下さいませ!お待ちしております!
◆上演日時◆
11月28日(土)15:00/19:30
11月29日(日)14:00/17:30
◆会場◆
ダンスボックス (NPO法人 DANCE BOX)
神戸市長田区久保町6-1 アスタくにづか4番館4階
TEL 078-646-7044
FAX 078-646-7045
E-mail info@db-dancebox.org
URL http://www.db-dancebox.org/
☆JR新長田駅、神戸市営地下鉄新長田駅より徒歩7分
◇チケット代金◇
前売 1,800円(当日精算、前売り券共に)
当日 2,000円
チケット問い合わせ karakokotachi@yahoo.co.jp
◆スタッフ◆
演出 村松瞳(からここたち、)
演出助手 小野純子
台本 高田裕美 村松瞳(からここたち、)
制作 高田裕美(からここたち、)
制作補 政野聡子
舞台監督 涌本法明
美術 三浦綾子
照明 檜木順子
音響 夜久侑樹 (劇団演陣)
宣伝美術 深川ちえみ
◇出演◇
劔持瑞貴(客演)
佐々木恵美子(客演)
高田裕美
永長之衣
村松瞳
11月21日(土)、西宮北口駅前・高松公園にて恒例の「イルミネーション点灯式」があり、兵庫県立ピッコロ劇団員の道幸千紗が司会を担当させていただきました。
このイルミネーションは、阪急西宮北口駅を中心に、“線路で分断された4つのエリアをひかりでつなぐ”というコンセプトのもとに、毎年点灯されています。
主催の「西北活性化協議会」というのは、その4つのエリアにある「にしきた商店街」「アクタ西宮振興会」「兵庫県立芸術文化センター」「阪急西宮ガーデンズ」で構成されており、“にしきたの街を音楽の街に”をモットーに、さまざまなイベントを展開しています。
合同点灯式では、他会場でも点灯式が行われ、ジャズやゴスペルのステージ、振る舞いのお食事など、楽しくて美味しいプログラムが用意されました。
高松公園のプログラムは、夙川コーラスによるクリスマスソングの合唱、ミュージシャン奥野勝利さんによる心温まるステージ、そして、点灯のセレモニーへと移りました。
11月10日から13日まで「トライやるウィーク」で受け入れていた中学生の女子4名が、「モスラを待って」の見どころを紹介文を作ってくれました。
本番を観る前に、企画書を読み、舞台セットやリハーサル等を見学してイメージを膨らませて作ってくれました。
皆様も想像しながらお読み下さい。
今週13日から、いよいよ兵庫県立ピッコロ劇団第35回公演「モスラを待って」が開幕します。
舞台の準備は今日からスタート。
それにあわせたかのように尼崎市内の2つの中学校から2名ずつ職場体験学習「トライやる・ウィーク」が始まりました。
いきなり迫りの上げ下ろしや大きなセットの搬入を50人近くの劇団員やスタッフが手際よく動く様子に驚き、今まで見たこともないような光景に釘付け。
中学生たちと同様、我々も公演が楽しみです。
お席にはまだ余裕がございますので、良いお席はお早めに・・・
HP管理:安積
こんばんは。お元気でいらっしゃいますか?パースは昨日からようやく日中気温が30度を越え、初夏らしい陽気となってきました。
ただし、地中海性気候で空気が非常に乾燥しているため、朝晩・日かげなどでは非常に涼しく、夜などはまだ毛布をかぶって寝ている状況です。
さて、私の劇場・劇団調査は地元の方の好意に支えられ、非常に順調に進んでおります。
今回のレポートは少し違った視点から、文化というものについて気づいた点などをご報告したいと思います。
先日、パース一番の観光名所「キングスパーク」に行ってきました。
友人から徒歩で十分に行けると言われ、「それならば!」とリュック背負って歩き出したものの、「遠~~いっ!」。
途中あった地図で分かったことには、道のり約5キロ。ゆるゆると続く坂道を汗をかきつつ、野生のハエに襲われつつ、たどり着いた末に見た景色は、パラダイス!(ちなみにかなり水分欠乏症につき、すでに冷静ではありません。。。)5キロをすぐそこと言うオージーの感覚には、正直参りました!!私が歩いてきたことを知るや、観光センターのおばちゃんたちから「ワンダフォー!」「エコね!」などの大絶賛を浴びたことにすっかり気分を良くし、山岳大国・日本男児のプライドを取り戻した私は、いよいよ肝心の公園散策に動き出しました。(日本でよく使われる「エコロジー」とは「生態学」の意味で、「環境に優しい」とは少し意味が違うのでご注意ください!)
「キングスパーク」は街一番の高台にあり、日ごろから市民が遊び、昼寝などしているのどかな公園ですが、そのいたる所に戦争・軍隊に関するモニュメントがあります。
先日、歴史あるヒズ・マジェスティ・シアターという劇場の地下にある演劇博物館を見学したのですが、通常の演劇公演の展示の中に兵士を鼓舞・激励するような演劇・歌謡の過去資料が飾ってありました。
今の日本に住む若者には既に非常に分かりにくいことなのですが、戦争にまつわる記録・記憶というものは、一国の文化の形成に大きな影響を与えるているということを改めて思いました。
散策の途中、キングスパークの一角、それも一等地に、アメリカ軍から贈られたモニュメントを発見しました。
来豪前に読んだ本の中に、オーストラリアは、今なおイギリスを宗主国として仰ぎながらも、その実、今日ではアメリカとの関係を軸に国家運営をしている複雑な国であるということが学者により書かれていました。
当地の演劇を観ていくうえでも、この辺の複雑な関係を意識しておくことが大切なんだろうということを、暑さでボケゆく頭の中で思いました。
では、失礼いたします。
業務部:尾西