諏訪湖に注ぐ近くの定点観察川をいつものように観察しながら下っていく。いつものようにメガネサナエが出っ張りのコンクリートの部分に止まっている。数は今頃からが一番多い。
ミヤマサナエも混じっているが、最近は目視だけでは良く分からない(視力のせい)。写真に撮って拡大して初めて分かるというパターンになっている(不本意ながら)。川面を飛んでいるのも多い。そして、ヤゴが多く上陸したある区間に差し掛かったとき(7月16日の記事)、柳の先端にぶら下がっているあるトンボの姿が目に入った。その時点で、あまり見たことないものだということは分かった。ヤンマ系であることも分かった。静かに近付き、まずは遠目から一発。いきなり接近して飛ばれたら元も子もないからだ。過去それで何度悲しい思いをしたことか。目視した時点で、自分にとっては初めてのトンボで、多分あれというおおよその見当は付いた。
1.5メートルほどの距離を更に1メートルに縮めようとしたら、それは飛び立ち、水面を往復する行動に移ってしまった。一枚撮っておいて良かった。唯、ちゃんと撮れているかはその時点では不安だった。結果、遠い割にはそこそこ撮れていたのでほっとした。
で、このトンボの正体だが、マダラヤンマというトンボだ。先週のオオルリボシヤンマに近い種で模様も似て、どちらも青色(瑠璃色)がきれいだが、マダラヤンマの方がより青色部分が多く、大きさはマダラヤンマが一回り小さい。人気のトンボで、有名な発生地には全国からトンボマニアが集まるらしい。この辺りで発生しているという情報はないが、何故だかこんなところで遭遇した。これは僥倖である。何処か近くで発生してるのなら非常に喜ばしいことだが、単にはぐれたものがたまたまここに流れ着いたという可能性のほうが高い。しかも、住処は川ではなく、池などの止水というのが本来なのだ。まあいずれにしろ、この思わぬ遭遇は素直に嬉しい。日本で、メガネサナエとマダラヤンマを同時に見た人間は私だけではないかと思うくらいだ。
参考までに、先週のオオルリボシヤンマの写真をもう一度。