-畑沢通信-

 尾花沢市「畑沢」地区について、情報の発信と収集を行います。思い出話、現況、自然、歴史、行事、今後の希望等々です。

水神様(すいじんさま)が隠れていました。

2015-08-11 07:57:48 | 歴史

 先々週、いつものように村山市中沢の道玄で立ち話をしていた時、鈴木E氏が

「荒屋敷の湧水の脇には、すいじんさまが祀られている」

と教えてくださいました。

 早く見たいと思っていましたが、珍しく忙しい日が続きました。ようやく尾花沢市に行く機会ができました。尾花沢市寺内で水辺の生き物観察会のお手伝いをし、途中で丹生川の鮎漁(網)解禁を見学してから午後1時少し前に畑沢へ着きました。先ずは、畑沢地区生涯学習推進センターへ通じる歩道に突き出ている杉の根株をチェーンソーで削って、13日の墓参りに備えました。

 前日の月山登山とこの日午前の観察会があったので、少々、バテ気味でしたが、せっかくできた時間でしたので、思い切って荒屋敷の水神様を見に行くことにしました。荒屋敷へ入ると、蓮がきれいに咲いていました。お盆を迎えるのに最高の景色です。

 水神様の脇にある湧水は、昔、荒屋敷の全戸へ給水していたのですが、今は畑沢簡易水道のおかげで飲料水としての役割を終えています。それでも、大戸T氏が管理しておられます。水神様はその水源の守り神です。水神様へ行く前に、大戸T氏を訪ねて了解をいただきました。集落から少し奥まった所に稲荷神社の鳥居があり、その直ぐ南側に沢があります。その沢のさらに奥に湧水がありました。水神様はその湧水の左側です。

 高さが50cm程度の可愛らしい石仏です。全体が苔で覆われているために、文字が見えなくなっていましたが、上部が屋根になっていて、下には文字が刻んでいるらしい窪んだ四角い長方形が見られます。その中を指でなぞってみると、文字らしい凹みが感じられました。石材は凝灰岩です。大変に風化しやすい石材ですので、大戸T氏によると

「風化しにくいように、苔が生えたまにしている」のだそうです。素晴らしい判断で、石仏を大事に守っておられます。畑沢を離れてしまった私にとって、このように故郷を大事にしておられる姿勢に頭が下がります。

 湧水の中に何やら黒いものが沢山います。蛙の幼生であるオタマジャクシもいるのですが、湧水の枠へばりついている別の生き物がいます。近づいて見ると、肢が四本出ています。サンショウウオでした。サンショウウオの同定は難しいので、面倒なことはいたしまぜん。私にはサンショウウオで十分です。

 サンショウウオは成長段階が様々でした。上の写真の個体は、かなり成長が早いようですが、まだ肢が出たばかりのような頭でっかちの個体も見られますし、肢が出ていない個体もいます。

 水面には、鳥の羽が浮いていました。鷹、鷲、隼などの猛禽類の羽であることは間違いないのですが、そのどれであるかは羽だけで判断できませんでした。春にこの付近で隼が営巣していたように見えましたので、もしかしたらこの羽は隼のものかもしれません。

 


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