黄色い神様トンボ（キイトトンボ）

　「神様トンボ」とは、畑沢語では「イトトンボ」の仲間のことを言います。神様トンボについては、これまで、カワトンボとエゾイトトンボの２種を紹介しましたが、今回の神様トンボは最も小さいものです。８月１４日に畑沢の水辺で見つけました。黄色い小さいのが忙しそうに飛び回っていました。あっちに行ったりこっちに来たりと、中々、羽を休める気配がありません。しかも派手な黄色の色彩をまとっています。私の突拍子もない憶測は、「温暖化で今までいなかった南の新しい虫がやって来た」にまで発展しました。急いで撮影しようとするのですが、小さいうえにじっとしていませんので、忙しい私には難儀な虫です。やっと止まったので、距離も詰めていないしピントも甘いままに急いでシャッターを押しました。それでこの一枚です。同時に何枚も撮ったのですが、これよりももっとピンボケでした。私の腕はこの程度です。これで私の最上の作品です。はっきり言ってピンボケです。でも、まっいいかです。

　初めて見たという気がした「神様トンボ」でしたが、図鑑で調べると極、一般的に生息している「キイトトンボ」でした。「黄色いイトトンボ」の意味でしょう。単純で私にも理解できます。しかし、畑沢通の私に記憶がないのは、不思議です。昔から生息していたのでしょうが、やはり昔からあっちへいったりこっちへ来たりして、遊びに忙しい私の目には映らなかっただけだったようです。そして、小さいことが私の「採集意欲」を全く掻き立てなかった大きな理由です。私の頭の中は、「遊び」だけでしたから、遊びの対象から外れれば「無」です。実に哲学的です。私の人生は、実に「無」「無」…だらけのような気がします。何か大事なものも、私には見えていなかったのでしょう。