今年は12月になっても、畑沢には雪がありません。少し前に10センチ以上積もったのですが、いつの間にか消えてしまいました。NHKのデータ連動で見ると、県内で雪が積もっているのは肘折温泉ぐらいです。2020年も雪が積もらなかったので、畑沢で面白いものを見ることができました。例えば箱根山椒魚(ハコネサンショウウオ)の仲間を初めて発見、サイハイランの群生地の発見、粉雪で石仏の拓本らしきことができることを発明などです。結構、楽しめました。
今年はどうでしょう。令和5年12月8日(土)、山形を9時半ごろ出発して尾花沢市朧気から五十沢地区に入りました。そこから畑沢へ向かいました。いつものこの時期にはできないことです。雪がない限り、峠道を越えることができます。
峠へ向かう山の景色は、杉以外は葉が落ちて色気のない寂しいものです。この日の朝は、夜中に放射冷却現象のために、沢に濃い霧が立ち込めたようです。「ようです」という推測の表現は、いつものように朝の出発が遅かったので、霧が立ち込めた様子を見ることができなかったからです。
峠に近くなるにつれて、西の方に葉山が見え始めました。新比丘尼峠(私が勝手に命名)でゆっくり撮影しました。葉山の山頂部が雪に覆われています。
上の写真では、葉山の斜面の様子が見え難いので、拡大してみました。実際、肉眼で見た感じはこの拡大した方の状態に近いです。葉山の山肌がはっきり分かります。雪がある部分だけは、厳冬期のような荒々しさがあります。
峠に着いて雪を見ました。かすかに路肩に残っています。
峠の脇に耕作放棄された畑の跡があります。一面が笹や灌木に覆われており、その中に昔は見なかった植物がありました。恐らく外来種かと思いますが、特定外来生物かどうかは分かりません。有名ではないので名前が分かりません。この植物は困ったことに地表を這う蔓が伸びて幹の棘が足に纏いつきます。手で払おうとすると棘がささります。腹立たしい植物です。繁殖力も旺盛で、各地に繁殖しています。これほどに厄介ですので、特定外来生物に指定されているのかもしれません。
峠を抜けて畑沢側へ出ると、今度は北東の方にも遠くの山々が奇麗です。
拡大しました。これは去年、登った荷鞍山(地理院は「二つ森」と言います。)です。この方角だと荷鞍(にぐら)には見えません。
東の方は宝栄牧場です。山の頂が平らになっていて、そこが牧場になっているようです。これまで何度も眺めた風景のはずですが、知りませんでした。草原になっている所が雪で白くなったため、牧場であることが判別できました。牧場があのような標高が高い処にあるとは驚きです。風が強そうです。
畑沢へ到着しました。県道への合流点に中畑沢の石仏たちが立っています。江戸時代から立っています。
そして、「終点」だそうです。私は畑沢が「出発点」だと思っていましたが、五十沢がそのようです。これも知りませんでした。しかも、「民有林林道」の名前です。知らなかった。県が作るときは「スーパー農道」だったはずですが、いつの間にか、道路の管理が県から市に移り、道の名前まで変わっていました。
畑沢の山の木々は、日を浴びて白く輝いていました。正直、不気味です。
今回は畑沢の中をうろつく時間がなかったので、何も「発見」できませんでした。
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