温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

湯の瀬温泉 湯の瀬旅館 その1(客室・食事)

2020年05月06日 | 山形県

まるでプールのような巨大露天風呂が有名な、山形県鶴岡市の湯の瀬温泉「湯の瀬旅館」。こちらのお宿は日帰り入浴を受け付けていませんので、お風呂に入るならば宿泊しなければなりませんが、それでも全国から多くの温泉ファンがその巨大露天を目当てにこの山奥の秘湯へとやってきます。かく言う私も昨年(2019年)秋に宿泊致しましたので、その時のレポートを3分割にして述べてまいります。

ちなみにこの外観画像はチェックアウト後の朝に撮ったのですが、前日に宿へ着いた時には既に日が暮れた後だったため、辺りは漆黒の闇に包まれており、あまりの暗さゆえ誇張抜きで本当に何も見えず、現地までの細い道を運転しているときは路肩から脱輪しないか不安に苛まれ、やっとのことで現地に到着した後でも、宿の窓からぼんやり漏れる薄明かり以外に光源が見当たらなかったので、車を降りてからはスマホのライトで足元を照らしながら玄関へと向かったのでした。所在地こそ鶴岡市内ですが、その場所は完全に人里離れた仙境と称すべき山奥なのです。


帳場前のロビーからは鯉が泳ぐ池が眺められます。でもこの池の存在を知ったのは、チェックアウト時にロビーでコーヒーをいただいている時のこと。上述のように宿へたどり着いたのは日没後でしたから、その際には池があることに全く気が付きませんでした。私が玄関に入って声をかけると、4畳半程度の小部屋で待機していた女将と思しき女性が、強い庄内訛りの言葉を発しながら、あたかも親戚と接するような人懐っこい感じでお部屋へと案内してくださいました。


昭和の面影を強く残す館内は奥に長く、初めての訪問だとちょっと迷ってしまうかもしれません。私が訪ねた時間帯は、ちょうど各客室へ夕飯の配膳を行う準備の真っ最中でしたが、こちらで働く方は皆さん普段着らしく、しかもその子供たちも一緒に廊下や厨房などにいるため、誰がスタッフで誰がお客なんだか、見分けがつきませんでした。総じてかなりアットホームな雰囲気なので、好みが分かれるかもしれませんが、このような宿では着飾らず肩肘張らずに地元の素の姿と接することができるので、私個人としては歓迎です。


今回通された客室は、長い廊下を進んだ奥の6畳半。室内にはテレビと冷蔵庫、そしてエアコンがあり、厳冬期対策のため暖房も設置されています。なお水回りは全て共用のものを使います。一人客向けの至ってシンプル且つリーズナブルなタイプの客室ですが、たまたま運悪く部屋にタバコの臭いが残っていたためちょっと残念でした。また私の携帯電話はauなのですが、この辺りはauのカバレッジの圏外らしく、携帯が使えませんでした。でも、そのかわりお部屋にwifiが飛んでいたので、データ通信の面ではさほど苦労しませんでした。


さて上画像は夕食の様子です。夕食はお部屋出しです。今回は2食付きのプランで予約しました。というか、上述のように辺りには何もない山奥のお宿ですから、素泊まりして外で食事を済ませようということができないのです。私の旅は常に節約重視の一人旅なので、この時も電話予約で受け付けてくれる安いプラン(おそらくネット予約だと表示されないかと思われる)でお願いしたのですが、最安プランとは思えないほど豪勢な献立にびっくり仰天!! フライ(エビ、白身魚)、鯛の塩焼き、お造り、シャケの冷製、ハタハタ、カニ等々、日本海の幸がてんこもりなのです。そしてご当地名産の赤カブも美味のみならず、庄内は米どころですからお米も実にうまい。もちもちして甘みも強いため、ご飯だけでも食が進み、気づけばお櫃を空にしてしまいました。海の幸と大地の恵みで満腹になった私は、食べすぎのためにしばらくその場で身動きが取れなくなってしまいました。コストパフォーマンス的には最高ですね!


こちらは朝食。朝は大広間に移動していただきます。朝も海の幸を中心に、いかにも日本旅館らしいお料理が提供されます。こちらも美味しかった!

さて、まだお風呂のことにはまったく触れていませんが、今回の記事はここまで。
次回記事では内風呂の様子を取り上げます。

次回に続く。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (中央構造線)
2020-05-12 01:48:37
女将のしゃべくりが良い。私も昨年宿泊して一番感動したのは女将でした。
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Unknown (K-I)
2020-05-12 23:23:38
中央構造線さん、こんばんは。
おっしゃるように、女将さんの庄内訛りのお話が何ともハートフルで良いですね。何度も来ている馴染みの宿のような、ほっとする気分にさせてくれます。
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Unknown (ぬる湯マスター(未だ不調))
2020-05-31 19:46:56
こんばんわ^^。
これは何とも美味しそうな画像ですね!
私の知る限り、朝食に刺身が出る宿は多くありません。
そして朝食に刺身が出る宿は総じて当たり宿です^^b
オカズだけだと案外食べれるんですけどね~。
大概は宿の白飯も美味しいので、食べ過ぎてしまうのです。
私の大の嫌煙家ですので、部屋の指定が出来ない場合、
タバコの激臭でたまらずチェックアウトした事もあります(><)
たまには温泉だけではなく、食事のレポ記事も良いものですよ^^。
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Unknown (K-I)
2020-06-01 00:18:37
ぬる湯マスターさん、こんばんは。まだ体調がすぐれないようで心配です。早く元気になりますよう願っております。
旅館の食事ネタもたまにはいいですよね。仕出しもやっているらしいので、日本海の海の幸には自信があるお宿なのでしょう。実際に美味しかったですよ。当然お風呂の良しあしは旅の重要な要素ですが、花より団子の言葉通り、食事だって大切ですよね。
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