(玉椿) 「きのう朝潮が亡くなったらしいな」
― らしいですね。ニュースで見ました。
(玉椿) 「わし、相撲を見はじめたころ、朝潮が好きでさ」
― はあ。
(玉椿) 「野球ならライオンズの田淵、相撲なら朝潮。だらしない体型のアスリートが好きだったんだな」
― なるほど。
(玉椿) 「んで、しんみりした気分でYouTubeで朝潮の勝ち相撲を流してたんだけどさ、なんか思ってたイメージより強いんだよ」
― そりゃ勝ち相撲だけ見てれば強く見えるでしょ。
(玉椿) 「立合いどーんと突いて、だんだんだーんって感じで一気に押し出して、相手になにもさせないの。朝潮ってこんなに強かったんだ……って感じ」
― どっちかといえば負けっぷりの印象のほうが強いんですかね?
(玉椿) 「そうだね。立合いで組み止められて寄り切られたりするときは、相手がものすごく強くみえるね。直線的な相撲が多くて、負けっぷりもいいんだよね」
― 負けっぷりが大事ってのは、まらずもうに通じるところがありますね。
(玉椿) 「かっこよく負けるってのは難しいよね。わしもこういう負けっぷりを目指したいね」
― 今場所は亡き朝潮関に捧げる場所になりそうですね。
(玉椿) 「そうだな。天国の朝潮に笑ってもらえるような相撲がとりたいね」