2011年5月18日14時20分
フランス国立科学技術センターは、地球から20光年離れた太陽系外惑星に、地球型の生命が存在できる可能性があることがわかった、と発表した。低温の惑 星と考えられていたが、大気による温室効果を計算すると、液体の水が存在できる温度になり、「第2の地球」候補に浮上する可能性があるという。
この惑星は、恒星の一種である赤色矮星(わいせい)グリーゼ581を公転するグリーゼ581dで、質量は地球の7倍ほど。2007年に発見されたが、矮星までの距離が遠すぎて寒く、生命が存在できる環境の惑星の候補には入っていなかった。
ところが研究チームの計算では、地球や金星など岩石惑星と同様に二酸化炭素を含む大気がこの惑星にもあれば、海や雲、雨が存在できる温度まで安定的に上がることがわかった。
矮星が出す赤い光は、惑星の大気に邪魔されず地表まで透過して暖める特徴がある。チームは「生命存在に適した惑星として最初の確認例になり得る」としている。
グリーゼ581は、この種の惑星の候補を複数持つとして注目されている。昨年9月には、米カリフォルニア大サンタクルーズ校などがグリーゼ581gとい う別の惑星を「有力候補」として発表した。しかし、今回の研究チームによると、この惑星は存在しないらしいことが判明している。(ワシントン=勝田敏彦)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます