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石破防衛相vs守屋氏の激しい暗闘…きっかけは参事官制度見直し

2007年10月26日 17時56分42秒 | 時事スクラップブック(論評は短め)
10/25 10:53産経

 防衛専門商社との不透明な関係が指摘される守屋武昌前防衛次官と、事実解明の矢面に立つ石破茂防衛相が、かつて激しい暗闘を繰り広げていたことが分かった。以来、石破氏と守屋氏は知る人ぞ知る「犬猿の仲」だというが、この暗闘劇には海上自衛隊による給油量隠蔽(いんぺい)の責任が指摘される石川亨元統合幕僚会議議長らも絡んでおり、相次ぐ不祥事発覚の裏には微妙な人間関係も見え隠れする。

 「まず、性格が合わない。石破氏が『趣味はプラモデル作り』というように細かい性格なのに対し、守屋氏は『脇が甘すぎる』といわれるほど大ざっぱで浪花節型。加えて、石破氏が防衛庁長官時代に打ち出した『防衛参事官制度の見直し』が、2人の対立を決定付けた」

 こう語るのは防衛省関係者。

 防衛参事官とは、防衛政策について防衛相(以前は防衛庁長官)に対して全体的かつ多面的に立案・助言を行うことを主な任務とする役職。文民統制(シビリアン・コントロール)の観点から、内局採用の「背広組」から数人任用されてきたが、以前から「制服組」はこれに反発していた。

 この制服組の声に理解を示したのが、02年9月に小泉純一郎内閣で防衛庁長官に就任した石破氏。03年8月に「防衛参事官に各幕僚長(制服組)を加えるなどの改革案を作成するように」と指示したのだ。

 「石破氏に『防衛参事官制度の見直し』を助言したのは、03年1月に海上幕僚長から制服組トップの統合幕僚会議議長に就いた石川氏と、後任の古庄幸一海上幕僚長だといわれている」(防衛省関係者)

 守屋氏は03年8月に背広組のトップである防衛事務次官に就任したが、この見直しを「文民統制の形骸(けいがい)化につながる」として抵抗。事実上、背広組と制服組の暗闘は、衛生監(医官らのトップ)を防衛参事官から外すことで決着したという。
 前出の防衛省関係者はいう。

 「あれから守屋氏は徹底的な『海自嫌い』となり、4年以上の次官在任中、海自関連人事で厳しい対応を取り続けた。もちろん石破氏も守屋氏の抵抗を忘れていない。今年夏、小池百合子元防衛相が『守屋氏解任』を打ち出したが、新進党時代から親しい石破氏にも相談していたようだ」

 防衛参事官騒動から4年。守屋氏は防衛専門商社「山田洋行」の元専務から、140回以上のゴルフ接待を受け、来週初めにも証人喚問を受ける予定。石川、古庄両氏も、03年にインド洋で海上自衛隊が米空母に間接給油した燃料量の隠蔽疑惑で、野党から証人喚問の要求が出されている。

 今年9月に防衛相に復帰し、一連の不祥事の矢面に立たされている石破氏は23日、「こうした人物が退職金を受け取ったのは問題だ」と守屋氏を断罪。約7600万円以上とみられる退職金の自主返還を迫ったが、永田町では「これも何かの因縁なのか」(有力筋)との声もあがっている。


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