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「新人研修」から始まるものは?

2018年04月15日 | ビジネス
この4月 多くの新人が入社後の研修中。
不安と期待を抱えて、社会人1年生が育っていることでしょう。

総務の人事課に属し、数年間新人教育を担当していた時代がありました。
カリキュラムを作成し、各部門から講師を選定、依頼。
集団生活により、チームワークの必要性を体感させること。
テーマに沿い、意見を集約し、発表することでプレゼンテーションの能力アップ。
会社の構成員として、最低必要な知識を身に付けさせることも目的。

入社してくる新人が、年々変化してきた時代でした。
総合職として、女性の比率が高まってきたこと。
入社試験でペーパーテストの上位が女性で占められてきたことも女性増加の要因。
まじめに大学時代を過ごすのは優秀な女性軍。
ただ 転勤を伴う異動を考えると、営業職が難しいのは事実でしたが。

昔 私が、支店から初めて本社に赴任して、研修の重要性に気づかされたことが。
上司から、叱責されている研修担当者たちの姿を見たのです。目の前で。
カリキュラム決定が遅れているとの理由。

今後、私とチームを組むメンバーが、俯き沈黙。それも20分近くも。
この時研修に対する会社の「姿勢」を観ました。人を育てることがいかに重要かを。
この叱責は、実は私に対する「心構え」を説くためにわざとだったかも?

新人と毎日を過ごす時間の中で、カリキュラムの合間に彼らに何を話してやるのか?
知識や技術以外に手助けをしてやれるのは何か?

私にあって彼らにないものは経験と気付き、自分の失敗談を話します。
そして、それをどのように克服しようとしたのか。(失敗談は興味を引きます)

営業に配属され、辞めることばかり考えていた毎日の話。
営業だけは避けたかった当時の自分。話術にも知識にも全く自信のない当時。
そんな自分を救ってくれた、たった一人の販売店の社員の一言。

「あなたは話は下手だし、何にも知らないし、よく営業をしていると思うよ!
でも、私との約束はきちっと守ってくれたことは忘れないよ。」
この一言で、救われたのです。いやだけどもう少し営業を続けてみようと決心したこと。
自分の生き方をすればいいのだと気付いたことです。

加えて、時間感覚の持ち方についてもアドバイスを。
子会社に出向し、教わった「実践心理学」の話も。「20年カレンダー」の話です。

無限にあると思っている時間が、実は限られたものであること。
例えば、ふるさとを離れると、祖父母に会えるのは、せいぜい盆と正月。1年に1回か2回。
祖父母の年齢を考慮すると、会える回数は少ないはず。ならばその時間を大切にすること。
この話をすると、新入社員の大半が帰省時にお土産を持って、会いに帰ったと後日聞きました。

新人研修終了時、成果発表後の打ち上げ時に嬉しいことがありました。
新人数人が私の話し方や癖などを発表し、「ありがとうございました。」とお礼を。
カリキュラムではないけど「私の仕事観や人生観」に共感を示してくれたのです。

     

研修担当者としての私が得たメリットは、外部講師の話を何回も聞き「門前の小僧」に。
中途入社社員研修や退職前のキャリア研修がその最たるもの。
私の「キャリアデザイン」が、見えてきたのです。
おかげで今でも、当時の講師との付き合いが続いています。

民間のこの会社で受けた様々な研修が、今なら「ありがたい」と感謝できます。
この時受けた刺激が今の自分を育ててくれたのです。
古希を迎えるこの歳になって、ハローワークや市役所の相談員ができるのは、研修の成果?

新人研修は、サラリーマン人生を決定づける「人生の研修」かもしれません。

画像   満開の庭のはなもも
     咲きだした白いふじのはな

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