私の直方の風景

私の住んでいる直方の好きな風景を紹介します。

「若松高塔山あじさい祭り」JRウオーキング参加~その4

2011年07月22日 23時35分28秒 | 旅行
「若松高塔山あじさい祭り」JRウオーキング参加~その4です。


若松駅前の若松市民会館にある「火野葦平史料館」には、
葦平の生涯の写真、日記、従軍手帳、河童絵・創作ノート原稿など、沢山の資料が
収蔵されていましたが、また、次回時間を取って、ゆっくり訪問したい、と思い、
「火野葦平史料館」を後にして、「若松レトロ地区=若松南海岸通り」に向いました。

1.「旧ごんぞう小屋」
北九州では、沖の本船で石炭荷役をする仲士のことを「ごんぞう」 と呼びました。
かって 明治時代、石炭積出基地として繁栄した若松港には、「ごんぞう」 が
活躍する エネルギッシュな姿がありました。「旧ごんぞう小屋」は、かつて当地に
あった彼らの詰め所です。記録によりますと、若松港の仲仕数は、明治40年代には
750人とのことです。
火野葦平小説の映画「花と龍」の中でも、貯炭場の石炭をハシケに積おろしたり、
ハシケ船から本船に積み込む荒くれ男ぶりで、「ごんぞう」が活躍しています。
ごんぞう小屋は、1904(明治37)年~1965(昭和40)年の間、ごんぞう達の詰所として
使われた、とのことです。
平成8年に復元されたこの建物は休憩所になっていて、かっての若松の
石炭輸送の歴史などが書かれた写真や資料がパネル展示 されています。










2.若戸大橋
私のとって、お気に入りの橋で、仕事で車に乗って、この橋を渡りながら、
北九州工業地帯や周辺の自然を眺めるときには、なにかしら、いつも気宇壮大な
気持ちにしてくれます。
日本にとって、若戸大橋は、まさしく戦後の復興そしてその後の発展のシンボル的
存在です。その後の関門橋・本四架橋など日本の長大橋の先がけとなった貴重な
存在の若戸大橋です。「若戸大橋」の建設工事は、昭和33年4月に着工され、
昭和37年9月に開通しました。
全長2.068m(吊り橋部680m)中央径間367m桁下42m、塔の高さ80mで洞海湾をまたぎ、
建設当時は、「東洋一の夢の吊橋」といわれました。あざやかな深紅の美しい
大吊り橋です。 しかし、交通量の増加により交通渋滞が著しくなったため、
当初の歩道を廃止し、車道を2車線から4車線に広げました。
(工事期間:昭和59年5月~平成2年3月)これによって、
交通混雑の緩和が図られましたが、歩道がないのは残念ではあります。







洞海湾を隔てて、皿倉山には厚い雲が覆っています。



3.石炭会館
「石炭会館」は、1905(明治38)年建設、とのことで、石炭積み出し港、若松の歴史を
象徴する木造二階建ての建物です。
外装は、モルタル塗りで、左右対称の造りとなっており、一対の円柱が印象的です。


さて、この「石炭会館」の中の1階左手に、有名な「三日月屋 若松店」があります!
こちらのクロワッサンは、その名の通り、牛乳と卵を使われていなくて、
天然塩と最高級の無塩バター、最高級ブレンド小麦を使うという、こだわりの厳選素材
使用しているそうです。
店内には本当にクロワッサンだけが置いてあって、ひとつひとつ包装してあります
種類も、プレーン、紅茶、ゴマ、きなこ、よもぎ、チーズ、シナモン、メープルシロップ、
チョコ、あずき…などなど各種あります。
品切れして、整理券を買って、しばらく時間待ちの後、改めて購入ということも
良くあるほどの人気店です。
クロワッサンで有名な三日月屋で、もうひとつおススメ品です。
入口に大きなソフトクリームのモデルがありますが、これは濃厚なやや甘み味で美味しく
量も多いです。





4.旧古河鉱業若松ビル
旧古河鉱業若松ビルは1919(大正8)年に完成したレンガ造り二階建ての美しい洋風
建築です。交差点に合わせた鋭角で形成されており、その先端には三階部分まで伸びた
縦の円筒形塔が美しく、レトロで堂々とした品格が感じられます。
現在は貸しホールや貸会議室として市民に開放されており、
私がウオーキングで中に入って覗いた時もバザーが開かれていました。
ビル前の海岸では、元若者(現おじさんおばさん)グループの、ハワイアンバンドと
踊りが楽しく披露されており、陽気でレトロな雰囲気が良くマッチしていました。





5.上野海運ビル(旧三菱合資若松支店ビル)
三菱合資若松支店として、1913(大正2)年に建設されたドイツ煉瓦の建物で、
現在は上野海運ビルとなっています。内部は特に印象的な吹き抜けレトロ調で、
松たか子出演の映画「怪人二十面相伝」やNHKドラマ「海峡」、その他ドラマの
撮影にも何回か使われています。
上野海運ビルの3階には、眺めのいいカフェ「Asa Cafe」があります。


6.わかちく史料館
若松の石炭積出港開発のため、1890(明治23)年に設立された若松築港会社
(現・若築建設㈱)の史料館で、平成9年3月に開館しています。
洞海湾の港湾土木の技術や、明治・大正・昭和に跨る若松の歴史の貴重な
資料を写真パネル・ビデオ映像や模型で再現しています。
*「わかちく史料館」入口付近から見た若戸大橋です。


 

7.若松恵比須神社
神社の起源は、神功皇后が洞海湾に入られたとき、と伝えられています。
漁の神・海運の神、後に商売繁盛の福の神を祀り、江戸時代は筑豊、博多方面にかけ
恵比寿講が盛んで、団体客の参詣で賑わった、とのことです。
若松の「おえべっさん」として親しまれ毎年4月2日~4日(春季大祭)と
12月2日~4日(例大祭)の恵比須祭には県内外からの参拝者が多数訪れます。
私の勤務先には、若松出身の同僚や友人がいますが、それぞれにやはり幼い頃からの
色々な楽しい思い出があるようです。「若松恵比須神社」の外観や、お祭りの日の
混雑する姿を想像すると、私の直方の「お多賀さん(多賀神社)」と、懐かしい思いが
完全にダブってしまいます。
更に、近くには、「明治町銀天街」「大正町商店街・えびす市場」と直方と全く同じ
名前の商店街があり、ますます同化した気持ちになりました。