今日は先週ご紹介した常連のお客様が、クラッセのSACDプレーヤーとパイオニアの安モノブルーレイプレーヤーをお持ちになりました。当方のスチューダーA730を外して比較試聴をさせていただきました。
クラッセ(CLASSE) OMEGA SACD2(¥1,239,000税込)です。
内部は上の写真の様になっています。蓋を一度開けると一人では閉められないようです。加工精度なのか設計がおかしいのか大変な思いをしないと蓋が閉まりませんでした。
対して、比較する安モノブルーレープレーヤーPioneer BDP-160-K(約¥12000円)です。非常に軽く、いかにも安モノっぽいです。
比較試聴に使った曲はクライバー/ウィーンフィル「ベートーベン交響曲5番」です。
試聴の感想は、まずCDの聴き比べ。
CLASSE OMEGA SACD2 では透明感が高く非常に良さそうに聴こえましたが、音の厚みが薄く、2次元の世界でしたね。
これに対し、Pioneer BDP-160-Kは音の厚みが有り、しっかりした音のバランスが有ります。奥行き感が有り、安モノのイメージが覆ります。
次にPioneer BDP-160-Kでブルーレイのソフトを聴きましたが、こちらは更に音の厚みが有り、奥行き感も素晴らしいモノが有りました。
価格には¥100万円以上の差が有りますが、音質は安モノブルーレイプレーヤーに負けていますね。これなら安モノブルーレイプレーヤーの方を取ります。見栄さえ張らなければ廉価なプレーヤーで十分ですね。
今回の試聴には送り出し用にケンタウルス、電源ケーブルにベラトリクスのゴールドスターシリーズを使用しました。安モノプレーヤーに高級ケーブルの組合せの方がコスト的にも音質的にも数段上の再生をします。次は私もPioneer BDP-160-Kを買おうかと思っています。
プレーヤー周りは、ここからの情報以上の再生はあり得ませんので、スピーカーシステムの次に重要と認識しております。
中古品あさりがもっぱらで新製品の情報に乏しくよくわからないのですが、デジタル出力での実力=トランスポートとしての実力が気にかかるところです。
現在、A730 ,D731 ,EMT981をトランスポートとして使い特注のDACでXLR出力しています。ルビジウムの10MhzをAntelope OCX2台(1台はDACに192KHzとD731に4分の1分周で48KHz、もう1台は176.4KHzの4分の1分周で44.1KHzをA730とEMT981へ)へ供給しています。全てのデジタル機器が1台のルビジウムユニットでクロックコントロールされていますが、近時のフィリップスメカを使用したプレーヤーを使用してみた限り、音の厚みや深さは遠く及びませんでした。
最新のメカは確かに上下の伸びた美しい音ですが、オールドJBLの375や075の分厚い振動板を鳴らしきることは難しいようで、腰の軽い上滑りの音になりがちでした。
ちなみに、STUDERとEMTにAntelope OCXは真にアナログライクな音で相性抜群と思われます。国産のT社製品は同ブランド間では良好のようですが、他流試合には向かないようです。
ただトータル的な使い勝手やセッティングの問題も有りますので、もっと良いものはないかと思っています。
最近のCDP(SACD)をあちこちで聴くチャンスが有るのですが、前述の機器を買い替えるだけのインパクトを感じません。
私は他にWEの超古いライントランスを使っていますので、高域は伸びていませんが、中低域の音の分厚さを得て使っています。
昨日A730とチェロのDACに追加対策を施しましたので、その確認を現在しています。更に音のキレ・ヌケ・ノビが加わり、音の厚みも更に大幅にアップしました。生のエネルギー感が出て来たようです。音全体も面で出て来る様になりました。