Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

私の管球アンプ考

2010年02月25日 | ピュアオーディオ

しばらく止めていた「管球パワーアンプ」をまた作りたくなった。その訳は「オリンパスシステム」の中域用アンプが欲しいからです。現在使っている「CV1947ppステレオアンプ」では出力が18W/ch有るので「パワーが強すぎる」のです。ヴォーカルの子音を強調するような所を気にしています。

アンプのデバイスとして「トランジスター」と「真空管」が有りますが、どちらにもメリット・デメリットが有ります。「質感」や「音の厚み」については真空管の方が良いように感じて使っています。瞬発力を求めるならトランジスターも良いと思います。

管球アンプを作る場合、「プッシュプル」か「シングル」かで今まで悩んでいましたが、中域・高域に使うなら「シングルアンプ」が良いと思うようになっています。何故なら「ノイズ」の原因がすくなくなるからです。ノイズが有ると音楽に浸れません。

「管球アンプ」で最大の難点は「ノイズの発生」です。ノイズの発生の仕方にも

①回路的な問題・・・アースの取り方・・・コモンモードノイズ
②配線材でノイズを拾う場合・・・ハムノイズ
③環境でノイズを拾う場合・・・電磁波ノイズ
④真空管自体がノイズを発生させる場合・・・バルブノイズ

等があります。

1台のノイズでも原因がどれか、あるいは複数の原因か・・・で調査していかなくては解決しません。

一番厄介なのが「バルブノイズ」です。これは「真空管自体の作りこみ」の問題で、対策は交換しかありません。これが「プッシュプル」だと「パワー管」だけで4本も有ります。もちろんペア管やクワッドの特性の揃った球でも1本がノイズを出せばそれまでです。イニシャル時点で「ノイズゼロ」でも使っていくうちに「ノイズ」が出てくる場合が有ります。

古い球でペアやクワッドの球はなかなか入手できません。出来ても「寿命」の保証は有りません。この辺が厄介なところです。

新しい球のロシア製や中国製ではまずこの「バルブノイズ」で使えません。「音質」の面でもグレードが低すぎて使えません。

真空管全盛期(1940年~1960年)の球に行き着きます。当然現在は作っていませんので在庫品の獲得になります。その点をマニアの方は良くご存知ですのでオークションに出てくれば「競走」が待っています。どうしても人気の球は高価になります。

あまり人気がなくて「質の高い球」を探す方向に行かざるを得ません。例として3B252B(STC4033L)の球は使っている方が少なく比較的ローコストで手に入ります。だから予備球も沢山準備できますし、「バルブノイズ」もほとんど出ません。この為「自宅メイン」に収まりました。もちろん「音質」も1級品です。300Bのアンプを欲しがらなくても良いと思っています。

今回は2台ほど作成の準備をしています。球に付いては明言すると入手に困難を伴いますので「予備球」がすべて確保できてからしか公表しません。

真空管の場合バルブの大きさは非常に重要です。1本で7Wくらいの出力が取れるくらいの球でないと「スケール感」や「エネルギー感」が出ません。

7WでフルドライブできるSPもそう多くは有りません。SPもアンプの出力が小さかった時代の物にならざるを得ません。最近のSPでも7Wあればフルドライブ可能なSPもあります。音圧が90db以上有れば十分でしょう。


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