二畳庵庵主の戯れ言

一輪の桜に従い野に。ついに2015年、人生の第三ステージの場・高知に立つ。仁淀川に魅せられたオヤジの戯れ言日記。

何が呼ぶ?

2015-03-16 06:42:13 | 徒然に想う

研修場所は、基本、土日休み。ただ、毎日収穫しなければならないキュウリがあるので、長期研修生で示しあわせ、分担するようになっている。それが済んでしまえば、あとは自分のやりたいように。ピーマン、キュウリ、トマト、ナスの施設があるから、その中から自分のやりたい作物のハウスで作業する人もいれば、家族の元に帰る人もいる。さまざまだ。

庵主の場合、この二回ほどの土日は買い物に川巡り。その買い物が意外に苦にならない。川を目指していく途中、その週必要だと思われた物をリストアップしといて、買い込む。通路の幅は埼玉の時よりも広いし、駐車場も広く空いている。ただ、問題は買いそびれたら、だ。コンビニもスーパーも車を出さなければならない。時間がもったいない。

川から戻る途中、いい加減運転に疲れ一休み入れたくなった。小さな、まさかってなところにコーヒーの看板。店と一軒の家だけ、それ以外に周囲にあるのは川と木と谷。家なぞない。やっている? と見れば、OPENのサイン。「コーヒー7不思議」という小さなお店なんだが、大正解。しかも、入る前にちょっとは期待していたのだが、地域おこし協力隊を経て関東から移住してきた人だった。物の見方が面白いマスターで、ムカデのことやこの辺のいろいろな話が聞けた。ちょっとのつもりが1時間以上、店を出たときにはすっかり暗くなっていた。

こんな言い方大げさかもしれないが、生まれたところが川の近く。生まれて間もなく引越して記憶にないのだが(社会人になって短い間住んだので場所は知っている)、川が庵主の血の記憶にあり、何か惹きつけたり、呼んだりする。それと似たようなことで、こちらに人たちは旅人にとても親切に接してくる。マスター曰く県民性としての一面だとか。血の中に外からの人を受け入れやすいものがあるんだろう。ただし、ともマスターは付け加えた、初めのうち移住者には目がきついこともある。どこの馬の骨とも分からないものは誰でもすぐには受け付けないようだ。

 

 

今日の1枚:四万十川の支流のひとつ、山を越えれば45番岩屋寺がすぐ。14時頃。

 


それぞれの立場

2015-03-13 19:29:22 | 徒然に想う

農薬のことを考えたら切りがない。ここでもいろいろな人がいて、いろんな意見を持つ。庵主は、使う必要ないと考えるから使わない。が、今の立場は研修生。慣行農法での場だから、いろいろ使うことになる。その取扱いに関する安全教育も受けた。農薬は登録されている通りに使えば安全だ。安全性は外郭の検査センターで検査され云々という登録の流れのことも説明を受けた。

露地で生姜の栽培をする。準備の一環で、土壌消毒剤を使った。始めて聞いた名前のものではなく、毒性のことは何度も目にしたもの。露地栽培を望んでいると伝えているので参加した。ピーマンのハウスにアブラムシ。マミーにもなっているのが多いから、天敵(ハチ)がきちんと働いている。ただ、ハチの気配がない。天敵は近々に入れるとのこと。とりあえず、登録されている希釈具合よりずっと薄めてスプレ―する。

多摩川の少年たち、ISILに代表されるテロリストたちは何も感じないのだろうか。サラリーマンのように自分を支配する者のため、自分をそのグループ・組織の中で守るため、殺しても痛くもかゆくもないのだろうか。ひとりひとり、何か組織の為に働いているのなら、仕方がない、のかもしれない。が、痛みや苦痛、恐れを理解しないとはどういうことか…。

人の手は自然のバランスを崩す方向にしか持ってゆけない。特に庵主の手なぞ破壊に過ぎず、でもそのバランスが崩れることが苦痛でならない。だから、どうせ破壊するにしても、その速さをゆったりしたものに止めておきたい。だから、使わなくてもいいものは使わないですます。しかもバランスを崩したことで、余計な手間もおおいに増える。無駄にしかならない。

 

 

 

今日の一枚:7時前にピーマンのハウス前で気温を見たら、氷点下。最低は-5℃だった。水道の蛇口をひねっても、水などでやしない。仕方なく寮に戻れば、寮の前の水道に下、氷の土筆が。高さが20センチ位あった。

 


大失敗!

2015-03-11 21:31:19 | 徒然に想う

月曜の収穫の時、ミスをしてしまった。B品、もしくは撥ねなければならないものを出荷品に混ぜてしまった。クレームが付き、余計な仕事を増やし、周りに迷惑をかけてしまった。

出荷品は、ある意味、「顔」。規格にどれだけあったものを出してきたか、それによって、その「顔」の持ち主のことが判断される。いい加減なことをすれば、それだけ信用を落とす事につながる。そう考えなければならない。それなのに…。やってしまった。

 

今日の一枚:18時半過ぎ、夕ご飯を頂いて、自室に戻る途中。

 


“ひやい”に慣れる

2015-03-11 06:22:10 | 徒然に想う

想像していた以上に、ひやい(寒い)。昨日はどこもが荒れた天気だったが、センターのある場所では、外に出ると風花が舞っていた。風も強く、それこそ体感は氷点下。埼玉ではほとんど経験してない。寒いんですねと、地元出身の研修生に言ったら、「そうんなや」と苦笑い。この寒さ、なんとかならないかと思うが、ギャップがより身にしみさせるにちがいない。

この寒さ、慣れるんだろうか。いや、それよりも土佐弁、土佐弁だ。農家研修中のことだけどと、次長が話してくれた。意味が分からなくても、「分かりました」と答える人がいる。それが何を引き起こすか。受け入れ側が言ったことを期待道理にやらない。それが重なって受け入れ側と溝ができてしまう。それが原因で研修が中断、中止なんてことがおこるのだそうだ。

その次長がもうひとつ教えてくれた : 足跡の数だけ堆肥となる

四年前、空はどうだったろうか。曇りだったような気がする。ハッキリしない。ただ、確実に見上げていて、余震のたびに避難していた広場からオフィスの入っていたビルが大きく揺れ、隣のビルと最上部同士がぶつかるんじゃないかと気が気でなかったこと。その反対の空には対岸の工場地帯で起きた火災の黒い煙がたなびいていた。空の記憶がないだけじゃない。ひやかったのか、そうでなかったのか、それすら定かでない。風化、し始めてしまったのか…。

…大学のあった街、津波にやられた。ここに来る前にいこうと思っていたのだが、果たせなかった。まだ、足が向かないってのが正直なところ。風化してしまう前にと思うのだが。

次長の話を聞いていて、以前ジェラルディンに同じようなことを言われたことを思い出した。「お前のイエスは、分からないと同じだ」。なになにをしておけというと、Yesと答える。しかし、結果、違うことをやってしまい「Oh, no」。そんなことを繰り返してしまったからだった。これは庵主の英語力のなさをも物語るが、全く同じこと。聞き返す事、xxxということですかと確認することを忘れてはならないと同時に、土佐弁に慣れてゆかねばならない。もちろん慣れるだけでなく、使いこなすってことも。

 

 

今日の一枚:タンポポの仲間? 数日前ハウスに行く道に咲いていた。でもその日だけ、その日以来、まだ暖かくないと閉じてしまっている。春は遠し? 


土筆

2015-03-09 19:00:00 | 徒然に想う

啓蟄も過ぎ本格的な春、のはず。が、こうも雨にたたられるとよくわからない。さらに、天気予報で明日の最高が4℃、明後日の最低が-1℃だって。これじゃ冬に逆戻り、春じゃない。ところが、仕事終えて寮に帰る道すがら、春を見つけました、しっかり足元で顔出してました。

 

 

今日の一枚:ハウスから寮に向かう、18時少し前。


この青さ!!

2015-03-08 22:27:11 | 徒然に想う

この青さ、ご覧ください。

どういうわけか、研修を始めてから、曇りがちだったり、雨だったりが続く。春の安定しない天候だから仕方ないのだが、今日はよく晴れた。午前中にキュウリの収穫をして、午後はフリーに。思いたったら吉日とばかり、エイやっと、車を出し「川」を見に行った。ちょうど寮から一時間ほど。

これだ、この近さが望んでいたものさ!!

今回は、その町の自然誌博物館に足を向ける。牧野富太郎のフィールドだったりする山があって、修験道だか何かの古道もあるだそうな。500円の入館料に最初は戸惑うが、入ってよかった。草木染めの特別展なんかもあって。敢えて、文句を言えば、付近は黒瀬川帯に属するとのことだが、その黒瀬川帯がどのように日本列島を横切っているのか明確に示すべき。関東山地から九州まで連なるのだから、その位置づけを見せてほしかった。

出口にでると、藁の馬のオブジェのようなものがある。何だろうと、博物館の人に尋ねると…。七夕に使う飾りとのこと。「川」の上流にある川、その川を跨ぐようにロープを張る。そこにぶら下げるんだそうだ。山に入ると集落ごとに結界を張っているようなものを見ることがある。それと同じで、集落毎に、その馬の形が違うだとか。しかも、お祭りだからといって、土日に合わせることはしないそうだ。ただ、旧暦でやるところもあれば、新暦の所も。それは間違いなく、孫たちが見に来れるか来ないかに寄るんだろう。

ジオラマが展示されていた。その博物館よりもまた上に道が伸びている。博物館を後にすると、その道に乗りいれた。車一台分の幅の細い道。クネクネ、ウネウネ。どうして、高知の道はこうなんだろう、とボヤキながらも、ギヤをシフトさせアクセルを踏みこむ。パッと視界が開け、展望台。が、ナビをみれば、寮の予想到着時間が夕方の作業を始める時間を示している。慌ただしく携帯で写真を取って、その地を後にしました。

 

 

今日の一枚:その展望台から、15時半過ぎ。

 

 


ゲンジツ

2015-03-06 22:12:04 | 徒然に想う

一昨日、昨日と幻日が出た。雨が降る予兆といわれる。これが意外に見えない人には見えないらしい。庵主が「幻日ですね」といっても、なにを言っているのか分からないとキョトンとした顔をする人たちがいるのだ。幻日と言っているが彼らには「現実ですね」と聞こえているのかもしれない。それでよけい??ってことかもしれない。

暈、ハロ、幻日と似たような太陽の周りの現象を指す言葉があるのだが、実はよくその差、というか違いが分からなかった。暈をWebで確かめていたら、気象光学現象という言葉にで会った。それを頼りにしたら、分かりやすいのがあった。暈とハロは同じもの、下の図(無断で拝借、すみません)では内暈とあるもの。幻日は暈の一部、地面に対し水平の位置に出る光が強いところ指すとのことだ。

観天望気に詳しくなりたいと思う。それは携帯もラジオもない時代の人たちが周りをよく見て天気を予想し語り継いできた歴史。圃場に出ていれば、天気予報が見たい時に見れるわけじゃない。でも空の、山の、生き物の様子はいくらでも手に入る。暈や幻日のは冒頭に書いた通り。レンズ雲が出ると下り坂。ツバメが低く飛ぶと雨。朝霧は暑くなるんだった、かなぁ。せっかく何も労もせず天気に関する情報が得られる、知っていて損はしない。ちなみに今日一日雨だった。

 

 

今日の一枚:昨日の17時半頃。4日に使った写真の場所と同じところ。

追記: 3月2日の ん? 遺伝子“編集” で書いたニュースの文字判を見つけた。http://www.nhk.or.jp/ohayou/marugoto/2015/03/0301.html

 


作業時の服装

2015-03-04 18:59:01 | 徒然に想う

なるほどね、作業時のことを想定すれば、服装が全く違うものなんだ。朝みんなで集合し朝礼(のようなもの)をしてから作業に入るのだけれど、先輩方の服装と自分のがなにか違う。彼らはどこかモコモコしたような厚ぼったい格好をしている。庵主はと言えば、シャツを数枚にウールのセーターを着こんで、最後にレインコート。

小川町で揃えてきた服装は、常時、外で作業すること想定している。だから、防風ということも考え、レインコートで最後しめてきた。それが今日本格的にキュウリの施設に入って作業し始めて分かった。そんな格好で作業し出したら、とうてい施設内ではやってられない。あっという間に汗が噴き出してくる。どんどん脱ぐ羽目になってしまった。だったら、ね。施設内でのことを考えれば…。

結果、施設間を移動する、朝礼をする、外で講習を受けるなんて時には、モコモコでいい。施設に入ったら、薄着になる、それで終わる。どうもいかん、考えちゃない。物を見てない。タスマニアのジェラルディンがこの話聞いたら、「Big picture!」と何度も繰り返しことだろう。それに加え、学んだことと比べたり、杓子定規に考えたりする。これもまた、いかんなぁ。ひとまず覚えてきたことは忘れ、臨機応変に。「好い加減(テキトーって意味じゃなく)」的に切り替えよう。

 

 

今日の一枚:幻日と彩雲が同時に出てた。16時半頃、キュウリの施設前で。

 

 


入校 !!

2015-03-03 17:40:45 | 徒然に想う

ひな祭り、入校と相成りました。何の儀式もなく、朝からニラの収穫・そぐりの実習。お昼を食べて、獣害対策の座学。その座学が始まる頃から雨がひどくなりだし、座学後は自己研修。そんな一日。

雨の音が気持ちいいくらい。

獣害対策で、残渣を畑に入れるな、未収穫物を出すなと何度も言われる。それは無意識に餌付けしているのと代わりないからだと。ちょっと待て! 中山間地を想定しているのに、そう言われても困る。畑へはいくらでも返すだろうし、食べきれなかった物はそのまま土に返したい。だが、それが獣害になり、しいては周りの人たちへ迷惑へとなるのであれば…。方法を考えねばなるまい。そこで質問してみた、どうしましょうか。

「そぐり」って特殊な言葉のよう。要らないニラの葉を取り除き、きれいに整えることなんだけど…。ネットで見ると、二つぐらいしか出てこない。福島の方では「失敗すること」。広島の方では「ハカマを取って整えること」。ただこの広島、出雲弁の影響を色濃く出す島根寄りの所らしい。意外に島根の言葉と愛媛の言葉が近いことがある。それの流れで、高知も島根の言葉に近いものがあるんだろか?

予想通り、対処としては、堆肥化するか、すき込んでしまうかのいずれかだそうだ。ただ、イノシシの例だが、唐辛子が好きでないらしい。畑の周りを唐辛子で囲ったらどうなるのだろう? 畑で何が作られているか見えるような状況もイノシシやシカには好都合らしい。だから、見えないような対策をしたりする(電柵が一番効果的、でもコストがかかる)。じゃ、背の高いソルゴを使ったら? 秋冬は? 彼らが避けたくなるような植物、そんなので対処したいよなぁ。小川町ではさほど気にならなかったこと、やりたい放題だった。でも中山間地じゃ、そうはいかん、大きな問題になる。

 

 

今日の一枚:16時半頃、寮の部屋から南東の空を望む。右側にメタセコイヤ。

 

 


到着!

2015-03-03 07:23:33 | 徒然に想う
窪川(近いうちに話します)での一日目の夜が明けました。

思ったより寒いです。昨日部屋に入った時、ストーブに気付きました。さすがに使わないだろうと思ったのですが、起きたら、そうはいきませんでした。それなりに埼玉より寒いと覚悟していたのですが…。ちなみに、ストーブの灯油は使い放題です。

部屋の大きさは京サイズというのか、マンションサイズより大きなもので10畳ほど。畳一枚の大きさの作り付けの二段ベットに、二畳分のタタミスペース。収納スペースが意外にあって、半畳ほどの引き出し二段にクローゼット、そんなのが二組。ベットに下にも引き出しが三つ。本棚も作り付け。昔は二人で一部屋、といった感じの作り。なんて具合です。

…雑然としてます。ダンボールや梱包材、まだ整理してない本や資料、おいおいとは思いますが、落ち着きません。昨日の内に片してしまえば良かったのですが、日用品の買い出しなぞしていたらすっかり時間が経ってしまいました。新しい街、勝手がつかめません。これもおいおい、ですかね。





今日の一枚:ストーブの威力は絶大です。五時半頃。