超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

ゆるゆり 8巻/なもり

2012-07-24 23:58:49 | 漫画(新作)






なもり「ゆるゆり」8巻読了。






コミック百合姫って月刊誌でもないのに1年に数冊出るって言うのは凄いですね(笑)。
この後すぐ9巻も出るとは思いますけど、先に8巻の感想でも書いておきます。
まず一応言っておきますが私は別に百合好きではないし
基本は男女の方が好みなのは言っておきます
場合によっちゃBLもアリですけど(笑)、
ただ、個人的に表現は自由っていうか、現実では嘲笑される事だったり差別される事を描けるのが作品であり
そこを現実とごっちゃにされて穿った見方をするのは逆にナンセンスだっていうのが信条なので
その辺はもう頭でっかちなロートルの戯言と判断して自由に楽しむべき
いつの時代も表現は基本的に自由であるべきだし
それを選ぶのも受け手の自由
それに関しては誰にも侵害されるべき事柄ではないと思ってるので、だから百合って題材に関しても
その作品の雰囲気の良さや芯を感じれたのならば素直に楽しむし面白がるし
何より禁忌的背徳的故に逆にピュアであるとも思うしね(笑)。
まあこの漫画はそこまで強烈な訳ではないですが
それでもやっぱり普通の題材とは思えないので、でもだからこそ個性があるとも思えるので。
個人的には支持に値する作品や題材だと思ってこういう文章を書いています。


あかりんが個性なし存在感なし特徴なしって揶揄されて
妙な扱いを受けるのは割と芸人と似たポジションだなって思いますけど
この8巻を読んでたら、ちょっと無防備なくらい無垢なんだなって
そんな事を改めて感じましたね。
昔はそれ(存在感なし)がキャラ付けだと思って楽しんでましたが茶番にものってましたが
逆に言えば他の子と違って必要以上にスレてない分普通の扱いには出来なかったのかも、って
そう考えると実にリアリティがある設定だなあ、とも思えるから不思議です(笑)。
その発想はちょっと女子っぽいですよね。
でも、だからといってハブられてるとかいじめではなく
それが逆に彼女の存在を目立たせて子供っぽいって弱点を払拭している、って考えると
やっぱりある種の芸人っぽさっていうか、ある意味では温かい配慮なのでは、とも思える
その辺のサジ加減は本当に読むたびに絶妙だなあって感じれて
そんないちあかりファンとしても楽しめた
退屈せずに読めた新刊でした。
要するに元々のままで行くと過度に子供っぽくて浮いちゃうので、イジる事によって対等にしたっていう
何とも凄い発想の元で作られてるんだなあって思えてその意味でもオリジナリティは高いですね。
正に所謂お笑いブームを経験した世代ならではの漫画って感じが凄くします。
そういう「世代感」を受けれるのもこの漫画の長所の一つではありますね。それと、純粋にあかり可愛い(笑)。

全体的に面白くて外れのない内容になってますけど
特に「異心出ん心」は飛びぬけてクスクス出来る出来だったかな、と
ぶっちゃけ「確認しろよ!」の一言で済む話なんですけど
それが不快ではなく
むしろもっともっとやっちゃえ!って思えるのが正にコント的な面白さを生んでいて
最後のオチに関しても上手くハマっていて素直に見事だなと思える
何より微妙にちなあか分が出てて嬉しかった(笑)。
何だかんだ言いつつ
あかりんの可愛さも認められてるんだなー、って思いましたが
現実でも正直相手の仕草や言葉の断片で勝手に相手の考えを判断しちゃう事ってありますよね・・・。
でも時が経って蓋を開けてみれば自分の考え過ぎでしかなかたって事の繰り返しで
その意味では何気にリアリティのあるお話でもあったかな、と。
あともう一つ
割とサイレントのシュールな笑いもイケるなあと思ったので
今後もこういう変り種的なネタは控えずにどんどんとやって欲しいですね。
結衣のごらく部脱退!?のネタだったりあかりんのタイムストップネタだったり
さくひまの鉄板のお話まで収録してサクサクとすぐに読み終えられるコミックではあるものの
全体的な満足度はきっちりと高い、正に望んだとおりのクオリティで実に良かったです。
いつ読んでもタイトルに反してない出来になってるのは流石ですね。






アニメの感想が滞ってて申し訳ない
8月までには追いつく予定なのでもし読んでたらお待ち下さい、って事で。
他作品と似てるようで何気にこの作品ならではの美意識が垣間見れるのは何とも良いですよね。