渡会けいじ「O/A」6巻読了。
「そういう信者視点ウザいであります!」って言葉には笑いました(笑)。
そう、確かに傍目から見ててそんな苦労や道のりなんてのは知ったこっちゃないし
そこまで加味してると何でもかんでも好きにならなきゃいけない事になってしまうから。
だから、それこそもう自分勝手に解釈して自分勝手に選ぶべきだと思ってるけど
それでも協力してくれたあの船員たちは偉いですよね(笑)。
互いに違う方向を向いていても
相手の「好き」だけは尊重する・・・
はっきりと描かれてはいなかったんですけど、水面下でそんなテーマ性を感じれた潜水艦のお話は
真面目にふざけてる感触も含めコメディ系統のお話ではかなり良好な印象だったかな、と。
その他にもゆたかが天狗になったり(比喩でなく)大便が流れなかったり、
実にアイドルらしくないアイドル漫画なんですけど
個人的にこの漫画で好きなのはそこで。
アイドルに関しては演じている、それを分かった上で確信犯的に楽しむって言うのが
まあ良い付き合い方なのかなあとは思うものの、裸一貫でやってる感覚っていうのは個人的には受けられなくて
極端な言い方をしてしまうと半分以上は嘘っぱちに見えるのが正直な話ではあって
でもこの漫画のアイドルたちは本当に「素」だな~っていうか
決して人形になってないのが素晴らしいなあ、と。
平気で下ネタも言うし、常に作ってる訳でもない、理想像でも何でもないのに
やる時はやるし、格好付ける時は格好付ける、可愛い時は可愛いとメリハリが付いてるのが良いなあ、というか
こういうアイドル漫画だったらアイドル苦手な人でも読めるんじゃないか、って思う程度には
過度な偶像を排除して作られてる感はアリアリで
より人間らしいアイドル漫画って言えばいいのか
とにかく読んでて何の負担もないこの作品は自分好みですし
実直に復活に向けて歩き始めた作中の方向性もサクサク進んでて良いなあ、と。
若干テンポが速すぎる印象も受けましたが、そこはこの大会をじっくり描く為の布石なのかな。
ともかく、新キャラも勢揃いして更に盛り上がって来そうな予感たっぷりの6巻目
これからも過度な偶像化ではなく人間らしいアイドル漫画を期待します。
やっぱりゆたかちゃんは自然で少々ガサツで、
でもその点こそが普通の人っぽくもあって好みのヒロインですね。
実際もここまでお高くとまったイメージがなきゃ好きになれるんだけどな(笑)。
自分みたいに実際のアイドルが好きじゃない人間にとっても何気にお勧めの作品だと思います。
「これでいいや」と「これじゃダメだ」、どっちを選ぶかによって人間の行き先も変わって行くんでしょうね。
自分は前者ばっかり選んできたからしょうもない人生になってしまった感アリアリですけど
でもそんな意識を持っておくだけでも少しはプラスになる気はしますね。
ギャグにシリアス、長編への布石と盛り沢山の新刊でした。ゆたかの復活に期待!