東芝・佐々木副会長、退任へ 巨額損失隠しで引責
東芝前社長の佐々木則夫副会長(66)が、退任する見通しとなったことが9日わかった。東芝は、過去の決算で巨額の損失隠しが明らかになっている。佐々木氏が社長の時期は、不正会計があった2010年3月期~14年3月期の大半に重なるため、事実上の引責辞任となる。9月の臨時株主総会で取締役を退く方向で調整している。
佐々木氏は09年6月から13年6月まで社長。現在は経団連副会長なども務めている。
佐々木氏は、最初に不正会計が明らかになった発電などインフラ部門の出身。不正は六つに分けた社内部門のすべてで見つかっており、東芝が自主的な調査で約550億円としていた営業利益の水増し額は、弁護士らでつくる第三者委員会の調べで1500億円超に拡大している。