eラーニングの現状と展望

ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

副担当をもつ組織

2011-05-10 19:59:55 | NetLearning Group
ネットラーニング・グループは、中枢メンバーが副担当をもつ組織構造になっています。

IBMも似た組織の仕組みをもっていたそうです。「当時、米国IBM本社の上級管理職には本職に加えて、別のタスクフォース(任務部隊)の責任者という副業があたえられるのが普通だった。」と村井勝さんは、『会社の「強み」が企業を壊すとき』という新刊で語られている。IBMの米国本社での村井さんの本業は、アジアなどの大口顧客に対する営業企画戦略の立案、副業のほうは、南米各地の現地法人の立て直しをするタスクフォースの責任者でした。

村井勝さんは、10年近くネットラーニングの取締役会長をつとめていただき、昨年ネットラーニングホールディングスが設立されたのにともない、取締役特別顧問に就任いただいています。

この村井さんの本を読んで、わたしたちの自己流の組織構造に裏付けをえた感じです。

わがグループでは、グループ親会社ネットラーニングホールディングスの佐藤社長執行役員は、中国事業全体を立ち上げる総責任者をかねています。ネットラーニングの吉田社長執行役員は、パーソネル総研に属するグローバル人材育成事業部の責任者を兼ねている。また、パーソネル総研の志方社長は、ネットラーニングホールディングスの人事部長をかねています。

内部統制の面からは、このような兼務がきらわれる傾向もありますが、人的な資源を多様に活用しなければならないベンチャー企業にとっては、きわめて現実的な組織路線です。

正副担当をもたせるメリットは、その担当者が、正副どちらの担当部署も自分がいなくても組織がしっかり動くように組織建設をせざるをえないところにあると、先日、村井勝さんから直接本の内容よりさらにくわしくうかがいました。

さいわい、マザーズなどの新興市場は惨憺たる状況で、ベンチャー企業にとって上場の環境がととのうまでには時間がありそうです。その間、リアリティがある組織形態で存分に企業を発展させ、上場環境がととのったときに、内部統制にそくして形を整えればよいともいえるでしょう。

ところで、村井勝『会社の「強み」が企業を壊すとき』(日本経済新聞社、2011年2月21日、1700円)はすばらしい本です。別の機会に紹介します。この本で、社内幹部の勉強会も徹底的におこないたいと思っています。


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