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「ホーキング、宇宙のすべてを語る」

2007-05-26 11:37:01 | 読書/新聞/映画など
2回目の読了です。

最初の本、「ホーキング、宇宙を語る」もベストセラーでしたが、わかりやすく相対性理論や量子論の世界に引き込まれます。もう、あの本から20年近くもたつのですね。

その20年間は、宇宙論の激動の時代ともいわれています。いまや、およそ100億光年さきまで観測できる。

こどものころ、ガモフ全集に夢中になりました。「宇宙には限界があるがはてがない」ことを母親やこども同士で議論したり。

その後、さまざまな宇宙論を読んで、どうしてもなっとくできないことがいくつかありました。たとえば、一般相対性理論によって想定されるビッグバンです。これは、おかしい。

しかし、どの宇宙論にも、ビッグバン理論の破綻が書いてない。ところが、ホーキングは、明解に言っています。「一般相対性理論は、宇宙が・・・ビッグバンによって始まったと予測することで、一般相対性理論が破綻あるいは機能しない時点が宇宙に存在したことを予測している。」と。これで、ふに落ちる。

素粒子についてもそうだ。素粒子が「素」粒子だとは思えない。しかし、そのことの指摘を、まだどこでも読む機会がなかった。ホーキングは語る、「私たちは、現在”素”粒子とみなしているクォークや電子よりもさらに基本的な、新しい階層を見つけることを期待しているのです。」それで、ふに落ちる。

時間と空間の座標に実質的なちがいはなく、質量とエネルギーが等価性をもっているとしたら、そのことだけを前提にして、高校生でも思考を徹底的に先まですすめることができるはずです。ホーキングの説明をききながら、なぜ自分はここまで思考をすすめることができなかったのかと考えさせられます。

宇宙論の問題、次元や物質の本質にせまる問題は、根本的には哲学の問題だといつも感じていました。ホーキングは語る、「疑問をなげかけることが仕事である人々、つまり哲学者は、科学理論の進歩についていくことができていません。・・哲学の偉大な伝統からの、なんと言う落ちぶれぶりでしょう!」まったくそうなのだ。

「宇宙の本質とは何なんでしょうか?私たちは宇宙においていかなる存在なのでしょうか?」

「なぜ宇宙はわざわざ存在するのでしょうか?・・そして誰が神を作ったのでしょうか?」

もし将来、一般相対性理論と量子論を統合し統一理論が構築されたとき・・・。「私たちが実際に究極の理論を発見するとしたら、それはいったい何を意味するのでしょうか?」ホーキングの問いです。

なにはともあれ、ホーキングが言うように、「私たちはまだ新しい発見が続けられる時代に生きていることができて幸せです。」




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