電子書籍や電子出版が急速に普及しており、eBookが注目されています。
現在の電子書籍には、いくつかの特徴があります。
まず第一は、ダウンロード型であること。ペーパーの書籍と基本的には同じようなものをネットからダウンロードして読みます。
第二は、基本的には、紙の書籍と変わらないことです。違うのは、配信や購入の仕方、機器で読むことぐらいです。
しかし、これは、電子書籍とよぶには、あまりにも紙に近い。
本来の電子書籍は、クラウド型でなければならない。電子書籍がネット上にあって、ダウンロードをせずに読む形になれば、文字通りライブな読書になります。双方向性をいかし、読者の位置情報や時間や過去の読書履歴などもいかしたサービスがどんどん生まれてくるでしょう。他の読者との共有もさまざまにおこなうことができます。もちろん、動画や音声も自由につかう。読者の年齢でつかう漢字を変えたり、いずれにしてもさまざまな個別化したサービスもできるでしょう。1冊の本という概念も変わるかもしれない。
電子書籍は、紙の書籍とはまったくちがうものになります。ほんとうに、まったくちがいます。それは、「クラウドブック」と呼ぶべきものでしょう。第二世代電子出版です。
まえから指摘しているように、eラーニングは、クラウド型です。ダウンロードせずに、双方向性をフルにいかし、動画や音声も必要に応じて駆使します。実は、eラーニングは、第二世代電子出版=「クラウドブック」にかなり近い。
わたしたちは、「ネットラーニング」を実現してきたように、「クラウドブック」としての電子出版を行います。クラウドブックの出版プラットフォームをひろく提供します。
「クラウドブック」は、ネットラーニングホールディングスの登録商標です。
出版プラットフォームとしての「クラウドブック」大変に刺激的で感銘を受けました。
大学出版部に在籍する者として、電子書籍とりわけ電子教科書とLMSとの融合の可能性をあれこれ思案していたのですが、「クラウドブック」はその最適解であるように理解いたしました。(早合点でありましたらご容赦ください)
メディアが多様化し、オープン・エデュケーションが広まりつつある現在、学習者の手元に学習情報を届けるだけの教科書では、有償教材としての優位性を保つことも次第に難しくなると考えております。
学習情報を学習者に届けるだけでなく(可読性や検索性の追求だけでなく)、さらに踏み込んで、学習者が効果的に習得する学習プロセスをも保証するような教科書モデルを打ち立てることが、今後の出版社にとって重要になって来るものと考えております。
学習者個々の特性に合わせたオンデマンド化・マルチメディア化のほか、学習進度に応じた細やかなナビゲーションの提供も必要となり、電子教科書であってもeラーニング的な要素が極めて強くなるものと考えます。
正直、「クラウドブック」のような次世代型の電子教科書を十分にイメージし切れないのですが、未知の可能性に満ちていて大変に刺激的であります。
わたしもクラウドブックは第二世代電子出版であり、すべてクラウドのなかで双方向性をいかしながら個別学習していくeラーニングも同じ仕組みをもっていると考えています。
クラウド型LMSをプラットフォームにして、クラウドブックのサービスを提供する準備をすすめています。
電子教科書をそこまで考えられているのですね。機会があれば、いろいろ教えていただけると幸いです。