eラーニングの現状と展望

ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

MACは買わなかった

2006-06-05 21:44:40 | Internet and mobile
「5万円パソコン」のところで、パソコンにはじめて触ったのが30年以上前だと書きました。

最初が、コモドール社の名機「PET2001」、ついで、ラジオシャックのTRS-80。AppleやシャープやNEC,富士通はパス。

人気のマッキントッシュをなぜ買わなかったのか?それは、かれらのビジネスモデルに弱点があったからです。

たしかに、MAC-OSは、すばらしかった。MS-DOS と比較にならない。しかし、MACの最大の弱点は、ハードとOSをセットで売るというビジネスモデルにあった。

IBMを中心とする大型コンピュータの時代には、チップ、OS,ハード、アプリケーションを各メーカーが独自にセットでもっていた。IBMや、日立や、富士通などが、それぞれ縦に一揃いそろえていたのだ。

しかし、パソコン時代に、この構造がかわった。チップはインテル、OSはマイクロソフト、ハードは各メーカーというような横の分業に。もし、ここでOSとハードをセットにして売ると何がおきるか。OSで90%のシェアをとった企業が、ハードでも90%のシェアをとる。そんなことがありえるか?

アップルは、けっして多数派になれないビジネス戦略をとったのだ。OS ビジネスでは致命的な弱点だ。MACーOSがあれほどすぐれていたのだから、ハードから切り離してOSだけを売っていれば、マイクロソフトは現在の形では存在しなかっただろう。

なぜ、アップルは、OSとハードをセットにして売ったのか。それは、かれらがパソコン時代の先陣をきり、半歩はやく飛び出して、大型機のビジネスモデルを半分引き継いだからなのだ。

わたしは、OSがどんなにすぐれていても、MACがどんなに名機でも、時代の流れに消えていくことがよく見えていた。だから、買わなかった。ビジネスモデルのなかに、かれらの運命が組み込まれている。



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