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神遊の庭

2007-12-03 06:36:41 | 読書/新聞/映画など
『神遊びの庭(かんあそびのゆにわ)』「遊」の字は、正しくはサンズイです。

新木直人著、2007年4月28日

下鴨神社の名前で知られる賀茂御祖神社の宮司である著者が、「経典も教義もない」神様のことを語る。

帯には、「古代氏人たちが『心の形』を現した森と山と水のまつり御蔭祭(御生神事)の謎が、ついに明かされた」とある。

「自然は人の身体にやどり、人は自然に宿る」(鴨社氏人の口伝書)

世界文化遺産の下鴨糺すの森は、人と神が出会い語る場。そこでおこなわれる御生(みあれ)神事」は、氏人たちが心の形をあらわそうとしたもの。

「御生(みあれ)とは神の出現のこと。あらゆる生命を生み出す力ー威力のことである。そのことをみて、葵祭りの始原の祭事は、人も馬も全速力で走るというのが祭りの姿であった。走るという、その勢いから新たな大きな威力が湧き出すーー力を生む、ということは、新たな、生命を生む、ということーーその生むことを『あれ』と下鴨神社の氏人たちはいっている。氏人たちの祈りの結集であった。」

ただ全速力で走る。そこに神があらわれる。

明治維新のあと、各地の神社がひとつの方向に統合され、固有のまつりが圧殺されるなかで、御蔭祭は伝統をまもる努力がされた。「明治6年(1873年)3月、『官幣諸社官祭制定の件』と明治8年『神社祭式制定の件』という新政府によって全国神社の祭儀は、法令により統一化されることになった。・・・伝統の古儀についても同様の扱いになった。」「法を遵守するということもあり、祭事の内容にいたってまで改変せざるをえないという事情も生じた。・・改正のたびごとに、古代から氏人たちがこだわり続けてきた御生(みあれ)という下鴨神社独自の思想信仰に基づく神事の意味が失われていった。」のだ。

「しかしいくら変わろうとも神事の随所に古代祭祀・御生神事のおもかげが幻のように潜んでいた。」

糺すの森の四季の写真もすばらしい。



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