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ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

TTPは貿易自由化に逆行

2011-12-19 08:41:51 | 読書/新聞/映画など

例外なく朝日新聞もTTP賛成大合唱に参加しています。

しかし、きょうは、少し冷静な記事もでています。世界貿易機構(WTO)の停止に関するおおきな記事です。「自由化協議、軸はFTAへ」「「ブロック化」に懸念も」などという大きな小見出しも。

WTOの停止は、象徴的です。
「自由貿易を世界にひろげていこうとする流れが止まった。・・・第二次世界大戦の反省からうまれた自由貿易という理想が崩れようとしている。」という書き出しです。

「第二次世界大戦の反省からうまれた」というのは、一番たいせつなポイントのひとつです。1929年世界大恐慌は、30年代の経済ブロック化へとつきすすみ、そのブロックの激突が軍事衝突・世界大戦へと発展したからです。

TPPは、まさにそのブロック化なのです。最強の国が覇権をうしなって、みずから経済ブロックにとじこもろうとしている。基軸通貨ドルの体制が崩壊し、さらに裏庭中南米を失ったアメリカには、日本をブロックにとりこむ以外に生き延びる道がなくなったというのがTPPです。自由貿易への逆行です。
「「ブロック化」に懸念も」という見出しは、このことを指しています。

日本は、いかにすべきか。韓国は、TPPに見向きもせずに、個別にFTAで自由貿易協議をすすめ有利な条件をひきだしています。「自由化協議、軸はFTAへ」という方向です。
数日前に、日本企業の利益の半分がアジアからという記事がありました。もうすぐアジアの人口が世界の半分になります。日本・韓国・中国・インド・・・。世界は、間違いなくアジアの時代に入ります。そのとき、なぜ、日本は、アジアに背をむけて、アメリカ経済圏にはいろうとするのだろうか。

TPPは、アメリカの利益に合致しています。日本の利益には合致していない。



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