eラーニングの現状と展望

ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

自助と相互扶助

2012-04-09 08:27:48 | 読書/新聞/映画など
国家財政が弱体化し、社会保障制度が危機におちいると、自助努力が奨励される。

自己責任や自助努力が基本道徳とされるのだ。その社会的な雰囲気のなかで、本来の相互扶助も失われかねない。

家族のなかにも資本主義的な関係がもちこまれ、なかには、家族の相互の助け合いもプライドにかかわることになったりもする。

資本主義は、格差を生み出し、大量の人々に貧困を強いる。資本主義は、それを解決する能力をもっていない。あげくに、貧困は、自己責任にされてしまう。比較的豊かな人々でも、病気などをきっかけに悲惨な貧困におちいるリスクにたえずおびやかされている。

貧困は自己責任ではない。社会システムの矛盾の結果なのだ。

資本主義のなかに生きている以上、相互扶助のひろがりが必要だ。自助努力では解決しきれない深刻な矛盾のなかにわれわれはいるのだから。

自己責任と自助努力のイデオロギーにまけてはいけない。だれもが誇り高い精神をもって生きる自律した努力の上に、相互扶助の助け合いが必要だ。助けられることは恥ではない。たすけあいが必要なのだ。堂々と助けられ、また、助ける義務がある。

多くの人たちに教育と学習の機会を提供することも、われわれの義務だ。






ふたたび悪党の時代

2012-04-07 14:05:14 | 読書/新聞/映画など
「12世紀後半に見られた悪党の用例はいずれも荘園・公領における支配体制または支配イデオロギーを外部から侵した者を指して用いられていた。」

「蝦夷や海賊的活動を行う海民なども悪党と呼ばれたが、これは支配体系外部の人々を悪党とみなす観念に基づいている。諸国を旅する芸能民や遊行僧などが悪党的性格を持つとされていたのも同様の理由からだと考えられている。蝦夷、海民、芸能民、遊行僧らはいずれも荘園公領制的な支配体系の外部に生きる漂泊的な人々であり、」「網野善彦は、これらの「悪党」が13世紀半ばから急速な成長を見せた流通経済・資本経済の担い手であり、中世社会の新たな段階を切り開いた主体の一つと説いた。」(いずれもウィキペディア)

新しい時代をきりひらく強力なパワーをもった新興勢力としての悪党。そういう意味で言えば、平清盛も典型的な悪党だ。


食糧危機ー五重苦

2012-04-06 12:05:02 | 読書/新聞/映画など
人類や日本にとって、重大な食糧危機がさしせまっている。その背景には、いくつもの要因が重なっている。

1、水不足。とくに米国中央の大穀倉地帯など、世界の主要な穀倉地帯で深刻な水不足が忍び寄っている。たとえば、米国の穀倉地帯は、地下水に頼っているが、膨大な埋蔵水の半分ほどすでにつかっており、使い果たす時期が予想され始めた。
2、世界人口は70億人をこえ、2020年には80億人となる。地球は何人までささえることができるのか。すでに、10億人の飢餓人口があり、今後人口が増えるだけ飢餓人口がふえると予想されている。穀物生産などが順調に拡大すれば最大83億人までという研究機関の予想もある。
3、地球温暖化は、食糧危機を加速させる。たとえば、ヒマラヤの氷河は2035年に消滅すると予想されており、その水にたよる13億人の食糧問題が懸念される。また、1.5メートルほどの海面上昇は、世界の多くの農業地帯をうばう。温暖化は、洪水と干ばつを多発させており、農産物の安定供給を困難にし、投機もよんでいる。
4、新興国の急速な経済成長が、世界の農産物の奪い合いに発展しつつある。農産品の価格はどんどん高騰していく。
5、日本の場合、さらに、今後予想される円安が輸入価格の高騰に直結する。現在すでにはじまっている高騰は円高で吸収できている面もあるが、円安は、食糧輸入を直撃する。

日本は、本格的に食糧増産にとりくむべきときがきている。いつでも、潜在する危機が表面化するのは突然だ。突然、主要な食糧の輸入が困難になり、また、すさまじい高騰に直面することもありうる。世界的な気候不順がひきがねになるかもしれない。

食糧生産の倍増は、地方の活力を生み出すだろう。人口減少のなかで、地域の再生の基盤になる。

****追記
もうひとつありました。TPP! 日本の食糧危機を致命的なものにする。


不敗のポジションをとる

2012-04-06 08:33:59 | 読書/新聞/映画など
ヤフーやブラックベリーの敗退が明白になっている。

IT分野の競争は激烈であり、技術のはげしい進化やおもわぬ角度からの競合の登場によって簡単に基盤をうばわれることがある。

かんたんには敗退しないビジネス構造をつくることも重要だ。

ネットラーニングは、いくつかの事業分野をもっている。それぞれ単なる分野のちがいにみえながら、ビジネス構造には大きな違いがある。それにともなって、収益性や顧客構造、到達事業規模などさまざまなちがいがある。

その事業分野と事業構造の選択において、不敗の構造をもつ分野の組み込みも大切にしている。


ジョブスは先へ行く

2012-04-05 20:26:17 | 読書/新聞/映画など
ジョブスは、いま、PCの世界でマックを圧勝させることはできるか?もちろんできない。成熟分野では無理なのだ。

iPhoneも、もう「5」というほど更新を重ね、成熟してきた。そろそろジョブスでも簡単には圧勝できなくなっている。

iPadは、「3」をさけて、「新」。今回は、性能アップでも、新機能はほとんどないという成熟商品の特徴をみせはじめた。

ジョブスなら、きっとさらに新天地へと展開する。おそらくは、まず動画。TV、映画、ビデオ、撮影・・・。

いまとなっては、新天地への展開力は、むしろグーグルにあるかもしれない。

ジョブスの垂直モデルは、天才的であり、新天地をたえず切開くジョブスにしか維持できないものだ。あのモデルは、高速で先へ先へと猛進する力なしには維持できない。

グーグルモデルは、ぐんぐん横展開しながら、編みをしぼるように統合していく。Facebookも、このままではとうていたちうちできない。ビルゲイツのモデルは、割合単純だった。

ネットビジネスという点では、いまのところグーグルの圧勝だ。

しかし、グーグルは情報の世界に生きている。われわれは、知識の世界に生きている。

全体像を見る

2012-04-05 09:02:01 | 読書/新聞/映画など
人々は、一般的には自分が関心があることに集中しがちだ。話題もそうだ。

なにか対策が必要なときにも、得意分野や最近気がついたことにこだわる傾向がある。

ものを探すときや事故の原因を総括するときなどにも、一般的な思考パターンにおちいりやすい。

そのような傾向から自分も例外でないと考えると、割合適切な判断もでてくる。

ものごとを考えるときに、たえず全体像をみると、課題の現在位置も見えやすい。総合的な対策もとりやすい。

交通網が脆弱

2012-04-04 09:57:56 | 読書/新聞/映画など
こんな程度の風雨で都市機能や経済活動が大混乱するようでは、JRなど交通機関はその責任を果たしているとはいえない。

実際、数十年前は、嵐で街にはひとかげもほとんどない状態でも、国鉄は運行していた。架線がきれたり、樹木が線路に倒れたりして止まることはあっても、少し風が吹いただけで安全のために運転中止などということはなかった。

安全を確保する方法を強化すべきなのに、すぐに止めてしまう。運行維持という社会的な責任は実質放棄されている。

よくみると、私鉄によってはしっかり運行をつづけたところもある。そのためのさまざまな経営努力があるのだろう。

地球温暖化の影響で、温帯性低気圧が狂暴化し台風並みになってきた。こんごますます、大都市はきびしい気候にさらされる。対応策が必要だ。

八丈町、津波16.0mの予想

2012-03-31 23:09:24 | 読書/新聞/映画など
内閣府の検討会は、きょう、東海、東南海、南海地震などが同時発生する「南海トラフの巨大地震」について、科学的に考えうる最大の震度と津波の高さ(満潮時)を公表した。

それによれば、八丈島の津波は最大で16.0mと予想されている。

よりくわしいデータは未入手ですが、伊豆諸島にこの地震で到達する津波の最短時間は9分だという。

google earth を使うと、それぞれの位置の海抜がでてきます。わが家は、海抜37メートルです。


浜岡原発、「完璧な防波壁」建設中

2012-03-31 21:27:04 | 読書/新聞/映画など
「中部電力は13日、浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)を大津波から守る防波壁の建設工事を21日から始めると発表した。
 工事完了は2012年末の予定。津波対策の実施で、浜岡原発の早期運転再開を目指す。
 防波壁は高さ18メートル、総延長約1・6キロ。東日本大震災と同じマグニチュード9の地震で想定される高さ10メートルの津波を防ぐ構造という。」

2011年9月13日21時09分 読売新聞の記事だ。

原発再開をめざす中部電力は、これで大津波は防げるという。それをこえる津波が現実に襲来すると、またまた「想定外」なのだろう。

きょう、東海、東南海、南海地震などが同時発生する「南海トラフの巨大地震」について、内閣府の検討会は、科学的に考えうる最大の震度と津波の高さ(満潮時)を公表した。静岡県御前崎市の中部電力浜岡原子力発電所付近は、震度が7、津波は中部電力の想定を超える21メートルが予測されているのだ。

津波の高さの1.5倍の防波壁でも津波はせりあがってこえていくといわれるので、21メートルの津波を防ぐには、35メートル前後の防波壁でも足りないかもしれない。現在の建設中のもののほぼ倍の高さが必要なのだ。

高さ18メートルの防波壁をつくって、安全だと言い張って原発再開に持ち込もうとしているところに原発問題の本質がある。このままでは、本当に原発が廃止されるまでに、福岡第一原発以上の悲惨な事故をさらに必要としていることになる。




北米で異常な3月

2012-03-29 22:46:14 | 読書/新聞/映画など
As a surreal heat wave was peaking across much of the nation last week, pools and beaches drew crowds, some farmers planted their crops six weeks early, and trees burst into bloom.

北米の異常気象をニューヨークタイムスが伝えている。プールや海辺は人でいっぱいになり、木々は花盛り。農民の種まきが⒍週間も早くなっている例もある。

最近の異常気象連続でも、3月は異常だという。