いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

安倍独壇内閣の先行き。 hereafter of abe unrivaled cabinet

2016-08-04 19:52:06 | 日記
 (1)今回の改造内閣というのは主要閣僚を安倍色で固めて留任させて、女性活躍社会を目指す女性閣僚は安倍首相と理念、信条が近い限定3人(うちひとりは安倍さんの要請で政界入り)を起用するという安倍独壇(場)政権(abe unrivaled cabinet)、ないしはお友達化内閣の色彩の強いものとなった。
 党役員人事はさらに安倍さんを支える人材の役職たらい回しで固めるという徹底ぶりだ。

 首相となれば自らの政治理念、政策を実行するために自らの立場に近い人材を起用して、思いのままに国、政治を動かしたいとするのは当然のことで不思議ではない。

 (2)党内からそれぞれの役職に専門的な知識、能力を有する人材を適材適所で起用して、手堅い布陣で政治、政策を推進するのが党を結束して強力な政治推進力得る手段ではあるが、そのことによって首相の目指す理念、政策、信条に閣内で注文、不統一、波風が立つようなことがあっては政治推進力にへい害となるし、国民の政治への信頼も失うことになる。

 第一次安倍内閣は「お友達内閣」と揶揄(やゆ)されたが、よほど資質、能力、適材よりは関係、つながりが強調されて軽量という印象が強かったのか、しかし首相が自らの理念、政策、信条を実行しようとすれば、当然それに近い気心の知れた人材を多く起用するのは自然の流れだ。

 (3)前々回の自民党総裁選で安倍さんと争った石破さんは地方党員からの支持は最も多く集めて、議員投票得点で安倍さんに遅れをとって敗北した。安倍さんは地方党員の高い支持、人気の石破さんを党幹事長に処遇して全党体制を敷いて船出し、その後の国政選挙も衆院で単独で3分の2以上の議席を確保するなど勝利して第2次安倍内閣でも石破さんを地方創生担当相として入閣させた。

 そのかいもあってか石破さんは前回の総裁選には立候補せずに安倍さんに協力して無投票選出となった。

 (4)今回の改造内閣人事では、石破さんは安倍さんの入閣要請を断って(報道)閣外に出た。会見では今後の総裁選立候補を見すえて、自らの政策課題の構築、構想、練磨の準備をする意向を表明して、次期総裁、政権獲得に向けてはっきりと意欲を示した。

 第3次安倍改造内閣、党役員人事を安倍色で固めた安倍独壇(場)政権の色彩の強いものとなった反面で、次期自民党総裁、政権を目指す石破さんが閣外に出たことが注目される人事となった。

 (5)石破さんが閣外に出たことで、一層今回の第3次安倍改造内閣を安倍独壇(場)政権の色彩を浮かび上がらせるものとなったともいえる。
 安倍さんの党総裁任期は通常あと2年で、現在の安倍官邸1強、自民党1強時代を背景に、さらに任期延長の思惑も見られる布陣だ。

 しかし、これからの2年は安倍首相、政権にとってはこれまで以上に厳しい政治、経済環境が待ち受けると見られる。

 (6)まずはアベノミクスをさらに「ふかす」という経済では、今年に入って円高株安現象が続いて中国経済の減退にEUからの英国の離脱影響で回復基調にはなく、TPP交渉の行方によってはどちらに転んでも当面は(将来的に見れば産業改革につながる期待はあるが)厳しい国内経済事情を抱えることになる。

 政治的には沖縄米軍基地、辺野古移設問題に、消費税引き上げ、年金、医療、介護の社会保障財源、財政健全化、金融政策問題とむずかしいカジ取りが待ち受ける。

 (7)安倍独壇(場)、お友達化内閣がどういう対応をしていくのか、独壇場が過ぎれば第一次安倍内閣の悪夢もよぎる。

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