いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

働き方改革の改革。 what an innovation of working style

2016-08-31 19:52:53 | 日記
 (1)安倍政権が長引くデフレ不況からの脱却を目指して経済政策優先を進めているが、本来自由で自主的な経済活動への政治介入が目につく政・経・労会議で賃上げを主導したり、女性管理職の登用を数値を示して促進したり、需要と供給、利潤と損失のバランスの中で自主的(independency)、自律的、自由に判断されるべき企業の経済活動に国が口を差しはさむなどとは経済の国家統制につながるもので、自由主義、民主主義経済ではあってはならないことだ。

 (2)企業の自由で自主的な経済活動、競争力が社会に活力と成長力をもたらすもので、共産、社会主義国の統制計画経済が結局は行き詰まり大枠は残しても自由貿易経済原理を取り入れて、中国など新興国も経済成長を遂げてきた。

 安倍政権の官邸主導の経済介入政策は、長期的に見れば経済、企業活動の活力、体力、ダイナミズム(dynamism)を奪うことになるものだ。農業過保護政策による日本農業の体力、活力、成長力を奪ってきたことにつながる懸念がある。

 (3)その安倍政権が掲げるアベノミクスで、今年は1億総活躍社会、働き方改革(innovation of working style)がある。ともに概念、意義がよくわからないもので、女性活躍社会、同一労働同一賃金、多様な労働形態、長時間労働の是正、高年令者の就労促進などが検討されている。

 いづれも政府が押しつけ後押しするというより企業と労働当事者の自覚、認識、理解の問題であり、つまり改革のやる気があるのかないのかの自主的、自律的な意識が促進に欠かせないもので、国、政府はその環境整備をはかればいいことだ。

 (4)安倍政権になって自主的、自由な経済活動への政治介入が目立って、経済推進の役割が転倒している。政府は女性管理職登用の30%を目指しているが、政府機関での目標達成は早々にあきらめて、今夏には定時労働による夕方活用を目指したが、結局はこれも従来の残業時間労働を改めることにはならなかった(報道)といわれている。
 働き方改革は政府機関ではまともに推進できていない実態だ。

 (5)上述のように働き方改革で掲げている理念は当然のことで、実現に向けて努力、促進すべき内容ではあるが、政府が音頭をとって先頭に立って実施すべきことではないところが問題だ。

 やはり企業倫理として労働者意識として自主的に自律的、自由に改革、改善を進めていかなければならない経済原則にもとづくものだ。
 政府は1億総活躍社会プランは今年中に策定し、働き方改革は年明けに提言をまとめるといわれる。

 (6)安倍政権の経済政策の方向性が統制計画経済的であり、本来の自由で自主的な経済活動の活力を奪っているようでダイナミズムとはなっていない印象が強い。
 政府の介入による賃上げ要請で、蓄える一方の企業内留保利益を活用させる効果はあったが、従うだけというのも企業活力、活性化にはつながらない。

 1億総活躍社会、働き方改革といっても、政府のひざ元機関で実施、実現もできない改革では掛け声、名目に終わってしまう懸念は強い。
 何を変えればいいのか、企業、社会として考える共通の場所が必要だ。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする