いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

外出、飲酒解禁令。 command of lifting of the ban of going out , drinking

2013-06-02 19:36:06 | 日記
 (1)沖縄駐留米軍兵による民間人に対する犯罪が続いて非難を受けて、米軍は兵士の夜間外出禁止措置を取り基地外での飲酒を全面禁止していた。米軍は全兵士に通達したとしか言わないが、その後も酔った米軍兵が民家に不法侵入する事件が相次いで、米軍の問題認識の甘さ(それが体質でもある)が露呈していた。

 米軍基地の70%以上が沖縄に集中して実質米国、米軍による治外法権化している沖縄で、米軍兵の基地外での自由行動の自粛など本気でやる気のないことは通達程度の自粛措置で終わらせていることで明白だった。

 (2)その後、半年余りが経過して「今」はどう改善されたのかよくわからないまま、今度は午後10時までのレストランなど飲食店での飲酒は解禁(5月31日・報道)された。バーなどの飲酒専門店はそのまま禁止して、「ビール2杯」までの制限付きの飲酒解禁だ。

 これまでも通達措置だけでお茶を濁して実効性のある対応措置も取らずにおいて、今度はビール2杯までの制限付きとは子どもだましにもならないあきれた飲酒解禁令(command of lifting of the ban of drinking)だ。
 兵士から領収書明細でも求めるのか、そんなチェック体制を取るはずもなく今度も通達オンリーで実質上の自由行動解禁のための責任配慮の理由付けにすぎないことはあきらかだ。
 早くも、今朝5時半すぎに酒に酔った米兵が民間人の車を壊して逮捕され、本人は酒に酔って覚えていないと証言している(報道)。

 (3)橋下大阪市長はわざわざ沖縄米軍基地に赴(おもむ)いて、慰安婦問題にかかわって米軍兵の欲求不満解消に向けての「あきれた」提言(のちに批判を受けて謝罪)をしており、その発言に対してはさすがに沖縄米軍指導部もあきれて嫌悪感を示しているが、外出、飲酒禁止令による米軍兵の欲求不満解消の格好の手助けになったのではないのか。

 (4)橋下大阪市長の歴史認識、慰安婦問題の「あきれた」発言は、国内的には議員資格もない一野党の共同代表、市長としてのこの問題に直接影響力を及ぼさない権利関係の中で、一般的な自由な発言として問題視することはない(すべきでない)と書いたが、わざわざ自ら沖縄米軍基地に赴いて「あきれた」米軍兵の欲求不満解消策まで提言していたとなると、こちらは国民として良識を疑われる恥ずべき沖縄発言だった。

 日本の政界でも注目を集める人物が格好の手助け提言をしては、沖縄駐留米軍としては渡りに舟(timely rescue)の外出、飲酒解禁措置だろう。

 (5)ビール2杯までオーケーという実効性のない子どもだましにもならない制限付き「配慮」という、日本の世論を度外視した措置で応えてみせたのだ。日本の世論は沖縄に米軍基地が集中するのはやむを得ないと過半数が示しているが、もちろん米軍兵による不祥事、犯罪まで容認しているものではない。

 米軍基地周辺の飲食、飲酒店は米軍兵が最大の顧客でもある。米軍兵の外出禁止令は商売、収益に影響はするだろうから、実効性のない外出、飲酒禁止の通達ごときではない政府、地元沖縄、米軍を交えた協議の中で実効力のある市民生活の安全維持対策(たとえば米軍責任による兵士の送り迎え)を考える必要がある。

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