いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

くまもと。 public lecture

2013-06-16 19:31:17 | 日記
 大学卒業予定者の就職状況は改善はみられるものの、依然厳しい環境にある。大企業中心から中小企業へも目を向けるようになったことは、日本経済にとってもいいことだ。

 安倍政権の経済政策で急激な円安株高が進み企業の業績回復はみられるが、企業利益が留保されて企業体質強化の自己防衛に回されているために、すぐに賃上げに結び付かずに来年の就職状況改善にも様子見のところがあるのではないのか。

 長引いたデフレ円高不況時代に企業は生産拠点を海外に移して、これが日本経済のドーナッツ化現象を生んで国内雇用不安を増長させ、グローバル化で外国人採用も増えて日本人若者の雇用環境は厳しいものがある。

 かっては大学もベンチャー事業の必要性が言われて、当時の若者の中からは六本木ヒルズ族といわれるベンチャー企業を学生時代からたち上げて成功し時代の矜持(きょうじ)といわれたが、その起業精神性が手段を選ばない「金儲け」に偏向して企業倫理に欠けて不法行為の末にすっかり跡形もなくなった。

 今の若者にこそ必要な「生き方」を40数年前にすでに実践していたのが「財津和夫」さんだ。

 40数年前にすでに自分で作詞作曲した楽曲をバンドの中心となって歌い、演奏しデモテープをつくって、自ら東京のレコード会社にトップセールスをして自らの「時代」と「音楽」をきり開いていったフロンティアな「生き方」だ。

 そういう財津和夫さんの「生き方」が好きで講演会もよく聞かせてもらっている。熊本学園大学に来ています。
 コングロマリット(conglomerate)のバンド「チューリップ」をその中心となって40年以上も動かして卓越した「経営者」でもある財津和夫さんが、熊本学園大学の公開講座の講演会(public lecture)に招かれて「心の旅いまこそ」と題して90分講演をした。

 同構内の500名近い収容のホールに応募者の中からいっぱいの聴衆がつめかけて、
熱気に包まれた。司会者の紹介のあと午後2時きっかりにベージュの麻のシャーツに黒の綿パンスタイルの財津さんが演壇に登場して、マイクを手に持ちかえてステージ前方に歩み寄り広く歩きながらの身ぶり手ぶりの講演となった。

 両親が熊本出身という生い立ちから、現在の5人のバンド・チューリップの前身の4人のチューリップ時代の自信をもって臨んだ何回目かのライトミュージックコンテストで、楽曲制限3分(それ以上は失格)に収めるためにここはいいところで残したいけれどカットしてテンポもいつもより早くして臨んだ結果2位となり、しかし優勝したバンドはどうみても3分以上の余裕のある曲で主催者に抗議したが受け入れられずに「大人の論理」をはじめて見せつけられたこと、デビュー前のデビュー曲4人のチューリップの「私の小さな人生」の制作秘話、5人のチューリップとして「魔法の黄色い靴」で72年にデビューしてこれが最後という3作目の「心の旅」がようやくヒットしたいきさつ、それからまたヒット曲が出ずに苦労して「虹とスニーカーの頃」がヒットしたチューリップ・バンド活動の歴史を途中、節目の楽曲、デモテープの一部を聞きながら、講演は90分を超えてまだまだ入り口論というところで終了した。 
                           〔一応、転載禁止です。〕

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする