いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

日本と中韓の不連続。 line of discontinuity among to japan and china or korea

2013-06-29 19:56:51 | 日記
 (1)アベノミクス、円安株高効果、憲法改正論議と国内問題ばかりに関心、注目が集まっているが、日本と中国、韓国との新首脳同士の会談は予定もなくて異常な外交関係が続いている。

 この間、安倍首相はひんぱんに外国訪問を続けているが米国、中東、ロシア、英国に中国包囲網といわれるアセアン(asean)諸国を歴訪して、経済成長の著しいアジア圏を主導する中国、韓国とは尖閣諸島領有権問題に歴史認識問題と主張、立場の違う、相容れない外交問題を抱えて首脳交流は途絶えたままだ。

 (2)安倍首相は「(中国は)尖閣諸島で条件をのまなければ首脳会談を開かないと言ってきている」(報道)と中国側の立場をあきらかにして、これに批判的な態度を示しているから簡単には首脳同士の交流(会談)は始りそうにもない。

 新しく就任した首脳同士がまずは会って意見を交わすことは、両国の新しい外交関係をスタートする基本であり儀礼でもあるから、これが閉ざされているうちは両国関係は面と向かってはそうでなくても対立(opposition)、対決(confrontation)の中にある。

 新首脳、政権同士のスタートの外交基本、儀礼にあたって、双方相容れない国是(state polisy)の条件を提示するなどとは、容易には引かない日本に対する相当の強硬姿勢を示しているということだ。

 (3)中国習国家主席は就任後異例の早さで米国を訪問して、オバマ大統領と両国の対等、等距離外交関係について意見を交わしており、日本に対する立場とは異質な対応を見せている。

 韓国の朴クネ大統領も米国を訪問し、日本に対する歴史認識問題について米国の理解を引き出している。通常、韓国の新大統領は米国訪問のあとは日本を訪問するのがこれまでの仕来たりであったが、朴大統領はそうではなくて現在、中国を訪問して中国重視方針を実践してみせている。

 (4)朴大統領はかっての旧日本軍による朝鮮半島の植民地支配による歴史認識問題では一貫して日本の謝罪と責任を強く求めて、日本に対する強硬姿勢は鮮明だ。
 今回の中国訪問では植民地支配により「初代韓国統監を務めた伊藤博文を暗殺した安重根を記念し暗殺現場(現中国黒竜江省)に記念碑を設置するよう要請」(報道)し、また「歴史認識問題に関連した中国政府が保管する文書などの閲覧を認めるよう求めた」(同)と言われて、日本の朝鮮半島植民地支配にかかわる歴史認識問題で一歩も引かぬ強い信念が伺える異例の姿勢を示している。
 この問題でのすでに日本の謝罪と責任は解決ずみとする日本政府との立場の違いは、相容れることのない平行線だ。

 (5)日本の2倍以上の中韓経済交流を背景とした中韓の外交、経済の連携は、ともに日本に対する領有権問題を控えて互いに利益共有、一致をみて結束強化を日本に示す外交意図だ。
 閣僚レベルでは国際会議での会談、立ち話程度はあるが、どの機会をとらえて中国、韓国との首脳会談を行うのか、領有権、歴史認識と互いに主張の交わることのない国是問題を抱えるだけに、今のところは交わることのない不幸な日本と中韓関係だ。

 (6)アジアの安定、北朝鮮包囲を望む米国の意向が注目される。人生は人間は過去にとらわれることなく前(未来)だけを向いて生きていく方法論はあるが、首脳は代わっても国体、国としては変わらない過去歴史認識(屈辱)についての「相違」を埋めることは新世代になっても容易ではない。

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