いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

運命共同の星。 globe of fate cooperation

2010-09-29 19:25:38 | 日記
 (1)日本外交を鈍感(insensibility)で楽観主義(optimism)と書いたけれど、昨日の参院外交
防衛委員会での尖閣諸島沖事件の与野党の審査審議では、船長釈放の経緯、妥当性、地検の
裁量権限という結果論、技術論に終始して、法的対応という「人質」論、閣内不統一、外交交渉
という日本外交のぜい弱な本質論の論議がさっぱり伝わってこない。

 政府として一体となって問題に対応する政治姿勢が見えずに、改造内閣には遅きに失した「こ
れから本格的な仕事内閣」というスタンスさえ感じられないほど、鈍感で楽観主義だ。試練をセ
ンシティブ(sensitive)に変化に変えなければ、国際情勢に効果的には対応できない。

 強硬、強硬の中国に対して、再選首相は後手、後手のまま秋の臨時国会を一旦休止してベル
ギーにまで出かけて、開催の首脳会議に出席して尖閣諸島沖事件の日本の正当性を訴えると
いう。せめてもの外交だが、なんとも外交交渉にスムーズさが欠ける。出かけての外交も外交だ
が、分析、解析、解決の強い国内からの発信が基本だ。

 米国からは中国警戒観の、米国政府要人とワシントン・ポスト社説からの日本支持の声が届き
始めた。敏感で周到な中国は、有利な「落としどころ」を考えているはずだ。

 (2)新興国の中国や独り道行く北朝鮮などは、政治、経済統制国家で失うものより上を向く(目
指す成長)しかない国内事情から相手を本末転倒のマイペースに引き込む交渉上手だ。
 中国の漁船衝突事件がそうだし、北朝鮮は国家的犯罪のら致事実を認めながら、その後の
同回復対応には一切応じない厚顔振り(日本とは外交関係がないので、素振りのみ)だ。
 往々にして交渉上手は歯止めが効かない自画自賛にまで陥って、結果として国益を損なうこと
は考えられる。

 その北朝鮮。独裁権力者の身内で権力基盤を固めて、子息の後継体制づくりを進めている。
国家の私物化もベールに包まれて、なかなかその実像を見せない。憶測、謎を逆手にとっての
存在感だ。どう見ても経済で成り行かない国情を、すべて軍事優先主義で一部既得権力者(グ
ループ)が支配する先軍政治が続く。
 
 中国がアジアでの数少ない(唯一のか)同盟国として北朝鮮と関係を強化する中、グローバル
化した世界基準(universal standard)の中で独裁、独自のベールに包まれた国家思想が、気が
つけば権力者グループだけの純粋国家になっているかもしれない。純粋というのは、ある側面で
は、成長の止まった固形物だ。もろいものだ。

 国際社会は、中国民主化活動家をノーベル平和賞候補者として示唆して、中国にあの手この
手の圧力をかけてもいる。反対する中国は当事国のノルウェーに関係悪化の警告をしているが、
経済成長で露出も多く東、西シナ海領土問題で拡大思想の中国も、あちらこちらと大変だ。
 中国も経済成長の威信、後継問題を抱えての、統制国内向けパフォーマンスの強硬態度だ。

 人間は、運命共同体のわずか地球(globe of fate cooperation)の中で、わずかな自己利益
の実現、保持のためにいつまで、どこまでパラドックス(paradox)政治を繰り返すのだろうか。
 時代は見えないほどわずかづつでも確実に運命共同(グローバル化)社会に向かって歩んで
いるはずだ。
 

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