いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

9月1日。騒然。 noisy september

2010-09-01 19:47:55 | 日記
 (1)9月1日。防災の日とはパラドックス(paradox)に政治、経済が騒然(noisy)となって
きた。そもそも、「水と油」の挙党一致体制などありえず、仮にあれば民主党政権は国民
から不信任を受けることは必至の中で、民主党代表選の告示日に「水と油」の首相と前幹
事長による代表選突入になった。

 急激な円高株安に、予算編成、普天間基地問題と重要な政治、経済課題を抱えて、選挙ど
ころではないとの意見もあるが、政治は首相の強いリーダーシップは欠かせないが、首相だ
けが政治、経済に責任を持つものでもなく代表選挙中といえども、パラドックスに言うなら、
それだからこその危機管理、政治は機能させなければならないのは、言うまでもないことだ。

 変な話だけど、昨年政権交代して政治課題に対する当時の首相の迷走発言の時には、まだ
政権交代という熱風熱情が政治に緊張感を持たせていたが、今年の参院選中の現首相の思い
つき発言敗北で日本の政治は強いリーダーシップを失ったまま、焦点の定まらないまま浮遊
していた。
 日本の政治に無力感が漂っていた時の9月の民主党代表選だから、国民から再登板を拒否
されていた錯誤の自信過剰の前幹事長までもの立候補となった。

 直近の世論調査によると、首相を支持するのが84%、前幹事長支持が16%と、首相が
圧倒しているが、その首相の支持も中身をみれば「たびたび首相が変わっては」政治の信頼
を損なうという消極的なものだ。どちらもどちらだ。

 世論調査でも、政権交代を果たした民主党の政治理念、政策まで拒否されたものでもなく、
代表選を経てこういう時だからこその政治理念、政策(マニフェスト)の効果的な実施に向けて、
原点回帰の国民に責任を果たす出直しが求められる。
 水と油の挙党体制の仕分けが済めば、それこそ今は政界再編成などしている時ではない。

 (2)11年度一般会計予算の概算要求額が過去最大の96兆円強となった。昨年、政権交代
後の予算編成では前政権の概算要求をベースに、課せられた政権交代マニフェスト予算の実
施という政治使命、特殊な政治情勢で、税収の減少というリスクも重なって大幅な財政赤字
を招いていたのは、いたしかたないところもあった。

 国の累積赤字900兆円もかさみ、恒常的な税収減少というリスクの中での財政再建は厳
しいが、避けては通れない。
 11年度概算要求では、マニフェストの実施は随分と後退して次世代社会も含めたエネル
ギー、環境、医療、介護、雇用の成長戦略事業の実施要求が中心となった。

 これらは景気、不況対策が前面にでる社会情勢の中での「単年度」単位の概算要求で、当
初、民主党にもあった「複数会計年度」に渡る効果的な予算編成、実施にかかわり、中・長期
的なグレードの中で計画的、継続的、相乗的な絞り込み予算編成、実施が危機的な財政再建
には必要だ。

 代表選とは一線を画して、国民の現在、次世代社会に貢献する民主党の政治理念を予算編
成の絞り込みのプロセスで示すべきだ。

 (3)追加の経済対策、金融緩和策でも円高は一時83円と上昇し、一向に効果が見られない。
「経済不安定のドルやユーロよりも、円の方が安全資産」とのマーケットの見方も続いていて、
もはやこの強い円、円高損益は一国で立ち向かうものではなく、欧米の当事国も含めたグロ
ーバルな相互対応が必要だ。

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