いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

日米通算記録と高年令化。 U.S.-Japan sum total record

2010-09-20 19:48:45 | 日記
 (1)プロ野球は、日米ともにシーズン優勝争いが正念場を迎えて、希望の残るチームは個人
の記録よりは優勝を目標にチーム総力戦が展開されている。
 米国大リーグでは、地区最下位が確定的なマリナーズのイチローさんが10年連続200本
安打の大リーグ新記録まで7本(残り14試合)と射程内に入ってきた。

 その前に、18日に米大リーグでも過去に5人しか達成していない3500安打を日米通算で
記録(U.S.-Japan sum total record)した。個人記録もチーム優勝と価値を二分する米国でも、
日本人大リーガーということがあるのか、はたまた万年下位低迷のチーム事情もあるのか、
イチローさんの記録づくめには2年前には「自分の記録だけを追い求める利己主義者」との不満
の声もあがった。アメリカン・ドリームの米国社会でのこの評価には、いささか驚いたものだ。

 米国大リーグも、12チームの頃の世界に比類なきパワーゲームのスケールの時代から、今
や30数チーム米国各地域(一部、カナダ)に拡大してレベルも最大公約的に均一化して、イチ
ローさんのスピード・マジックがその大リーグベースボールを変えたとまで言われたこともあった。

 今回の3500安打は、日米通算ということもあり公式記録上は参考記録で、米国社会でも
評価は二分されている。
 日本人大リーガーも、投手、野手にかかわらず現在在籍者が数十人を数える時代に、米国大
リーガーを目指した日本人プレーヤーの日米通算(U.S.-Japan sum total)の記録評価の必要
はない。ほとんどの日本人大リーガーは、米国社会に根を下ろす覚悟での挑戦が見てとれるか
らだ。

 彼らから見れば、日米通算という「連続線」はすでに切り離されて米国大リーガーのメンバー
としての自負の中でプレーしているというのが適切な見方だ。
 イチローさんは、2年前の利己的という米国社会の不満に配慮してか、今回の3500本安打
のお祝いは辞退している。
 さて、大リーグ10年連続200本安打の新記録は達成すれば、これは日米社会ともに文句なし
の金字塔となる。
 来年は戦力外とも言われているエンゼルスの松井秀喜さん(09年WシリーズMVP)の動向も
注目だ。

 (2)9月20日は敬老の日。65才以上が2900万人強(全人口の23%)で、80才以上がはじ
めて800万人(同6.5%)を超えた。多分。
 今年は国勢調査も実施される年で、高年令化社会の実態もより現実に近く正確に把握はされ
るだろう。
 先の100才以上の生存者の所在不明問題に、メディアからも「深刻な家族関係の『希薄化』」
との主張が強いが、深刻ではあっても「希薄」とは思わない。
 一部の意図的な生存隠しは別にして、高年令化社会(advanced age society)の親子関係は、
親も子も共に高年令という問題を抱えて、また全国地域が時間的にも地理的にも近く、行動共有
化されて家族が全国に拡散して、高年令者には親子ともに連絡の手立てもないとしても不思議
ではない時代でもある。

 「希薄化」以前に、行政組織、地域共同の高年令化社会への効果的な対応、社会づくりが立ち
遅れていることの劣化の証しだ。

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