いよいよ最終日。明日未明にはホテルを出て帰路に就かなければならない。例によって今晩は夜通しカジノで過ごし、帰りの飛行機は寝て過ごすつもりであるが、なにしろゲームが滅法ツイていないので、今夜もこの調子だと、予定したバジェットを大きく超えてしまう恐れもある。そんな泣き言をSNSで日本にいる女房に言ったら、「こうなったら徹底的に負けて来い」と力強い言葉を貰ったので、少し気が楽になった。
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朝ごはんは例によってスーパーで買ってきたもので済ませる。この様子なら殆どの食材は食い切ることができそうだが、トルティーヤだけは少し残ってしまうかもしれない。でも、検疫を要するものではないので、持ち帰れば良い。
本日の朝ごはん。それにしても冷蔵庫があることのありがたさよ。
実は、前回記事で言及したヘンダーソンのカジノ巡りは、本当は今日の日中に行っていたことに気づいた。写真の撮影日時に関してワタシに勘違いがあり、昨日の出来事のように記録してしまった。少し違和感はあったのだが、気づいた時には遅かった。
では昨日の日中は何をしていたかと思い出すと、食事に誘われたスロットマシンメーカーの社屋で、新製品の試し打ちを延々とさせてもらっていたのだった。いくつかのタイトルはまだ未発売とのことで、開発中と言うこともあり、写真撮影は遠慮していたが、なかなか創意工夫を感じるものもあり、今後が期待された。
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なにしろカジノに入り浸っているとお金はいくらでもなくなっていくので、少なくとも日中はあまり出費を伴わない観光に充てなければならない。本当の勝負は夜以降だ。ヘンダーソンのカジノでも、見物はするがゲームはしないで過ごす。
夕方、ヘンダーソンからSam's Townに戻り、スロットクラブのブースでプレイヤーズカードをルビーからサファイアに更新してもらう。「おめでとう、これから×日間(具体的な日数は失念)はTireポイントが10倍溜まりますよ」と言われながら、青いサファイアのカードを発行してくれた。別に赤いルビーのカードのままでも大きな問題は無いのだが、例えば売店で受けられるステータス別の割引制度など、一目でランクがわかると面倒が無くて良いこともある。そんなわけで、売店で会社の仲間へのバラマキ用のお土産を、サファイア割引で購入した。
一旦部屋に戻り、忘れ物が無いようにすべての荷物を慎重にパッキングして、駐車場の車に積み込み、いよいよ最後の勝負にカジノに向かう。
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カジノで遊んでいられるのもあと8時間余り。そう言えば今回はテーブルのクラップスを全然していない。昨年10月に、$600がわずか10回のゲームで消えて行った記憶が強く残っており(関連記事:新ラスベガス半生中継2024年(3) DAY 3:例によって(主に)ゲーセン巡り+Sphere)ビビッていたからだが、女房から貰った言葉もあり、ラスベガスに来てクラップスを一度もやらない法もあるまいと意を決し、$200バイインでゲームを始めた。
Sam’s Townのクラップステーブル。ワタシはこの後車の運転があるのでノンアルコールビール。
はじめのうちは勝ったり負けたりを繰り返すものの、リバイすることもなく遊べてはいた。やがてポイントを決めてくれるシューターが相次ぎ、またサイドベットも時々当たってくれて、チップは少しずつだが増えて行った。ところで、ゲームをしているうちに、Sam’s Townのクラップスのレイアウトが通常とは違うことに気づいた。
Sam’s Townのクラップスの、従来とは異なるレイアウト(赤円内)。
この部分は、通常は大きく「6」と「8」と書かれているエリアで、「BIG 6」または「BIG 8」と呼ばれる賭けになっている。ここに賭けると、7が出る前に6(BIG 6の場合)、または8(BIG 8の場合)が出ると、イーブンマネーの配当が得られる。しかし、全く同じ勝利条件のプレイスベットだと、配当は7 to 6になるので、BIG 6やBIG 8にベットするプレイヤーはまずいない。いるとすれば、その人はクラップスを良く知らない人と思われる。そんなわけで、「こんなベッティングエリアが必要なのか」とは昔から言われていた。
この新しいレイアウトは、そんな疑問に対するアンサーの一つであることはわかる。言ってみればフィールドベットの変形で、ペイアウト率もほぼ同じだが、的中率は若干低く、その代わりに最大の配当が高くなっている。
ワタシはビビってベット額を絞っていたのでチップが増えるペースは緩やかではあったが、それでも一時期は$1000に迫るところまでになっていた。$1000に達したらやめようと思っていたが、その前にコールドストリークに入ったので、$800になった時点でゲームを終えた。これまでずっとツキがなかったので、これだけでも大勝利に思えた。プレイ時間は3時間半に及んでいた。
クラップスで獲得したチップ。バイインは$200だったので、大勝利と言える。
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残り4時間は、ビデオポーカーのプログレッシブ付きトリプルプレイで過ごすことにする。昨日までのように$20札が1分で消えていくということもなく、2時間ほどのプレイで6回のクワッズが出てくれて、たいして増えはしないものの遊べはする。残り時間が1時間半ほどとなったところで、4ロイヤルがディールされた。
ディールされた4ロイヤル。フラッシュが出来てはいるが、ロイヤル様を目指して壊すのがセオリー。3つの手のうちどこでもいいからロイヤル様に発展してくれれば財政は大きく好転する。
思い切ってドローボタンを押したところ、
中段にロイヤル様降臨。
最も賞金が低い中段であったが、それでも$1190ある。賞金が$1200に達するとハンドペイとなり、手続きが発生して時間を取られてしまうことを考えると、むしろこれで良かったとも言える。
椅子に深くもたれて達成感に浸っていると、2台向こうで遊んでいた男が「ロイヤル出たのかい」と話しかけてきた。「一番賞金が低いセンターだけどね」と答えると、「フルベットは資金がもたないから俺は1ハンド3ベットでやってるんだ」と言った。それではロイヤル様が出ても1500クレジット($375)にしかならない。「あなたさんは何のゲームで遊んでるあるか? ダブルダブルボーナス?」と聞くと、「そうだ」と言う。「ボーナスポーカーならツーペアで2倍になるから、フルベットしても遊べるあるよ。クワッズではあまり稼げないけど」と言うと、自分の機械を確かめ始めて、「ああ、そうか」というようなことを言っていた。分散の大きいゲームで一攫千金を狙うのも考え方の一つだが、狙いをロイヤル様に絞っているワタシは分散の小さいゲームを選びたい。
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まだ予定よりも1時間くらい早いが、最後にいい思いができたのでこれをきっかけにゲームをやめることにする。ホテルをチェックアウトしてレンタカーセンターに車を返し、空港に到着したが、まだ早すぎて搭乗手続きが始まっていなかった。
飛行機では特に問題はなかったが、乗り継ぎのSFOは雨が降っていた。ワタシはユナイテッドでの乗り継ぎなので、外に出ることなく国際線の搭乗口に行ける(ほかの会社はどうなのか知らない)。国際線ターミナルではラウンジで朝ごはんをいただき、飛行機内では計画通りずっと眠って過ごすことができた。
ラウンジでいただいた朝ごはん。ユナイテッドのラウンジも、以前よりは少しマシなものが出るようになった。
ずっとツカない日が続き最後の最後に大逆転と言うシナリオは痺れるが、できればもっと気楽に遊びたいものだ。次はいつ巡礼の旅に出られるだろう。
(このシリーズ終わり)
【重要なお知らせ】
2016年2月にスタートした拙ブログは、Gooブログサービスの終了に伴い、今回を以てひとまず休止いたします。
この後拙ブログは他のブログサービスへ引っ越しを予定しており、再開までおよそ1か月の期間を見込んでおります。
再開の際にはX(Twitter)でお知らせいたしますので、よろしければワタシのXのアカウント「@nazox2016」をフォローしていただければお見逃しも避けられるかと存じます。
なおXにおいては、ブログ再開までは、9年4か月に及ぶこれまでの過去記事の中から、特に記憶に留めておきたいものをより抜いて発信してまいりますので、この機会に改めてご高覧いただければ幸いです。
以上、ご面倒をおかけいたしますが、よろしくお願いいたします。
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