ニューヨークの原油先物市場は、連日沸き返っています。
第二次石油ショックの1980年に記録した1バレル40ドル
は当時として大変ショッキングなことでしたが、この価格
は、先進国の消費者物価上昇率に置き換えると104ドル
になるそうです。
とすれば、現在はあるべき価格から見ると35%ほど
高くなったことになるのですが、問題は、石油は今後も
確実に上昇を続ける要素が余りにも多いのです。
日本では、石油ショックの時代から今日まで、イザと言う
時に備えた石油の必要な備蓄量を確保した状態で、輸入
の総量は1973年の290百万KLをピークにして減少傾向
が続き、2006年には244百万KLへと15%ほど減少して
います。
73年当時は石油消費の半数以上の56%が重油でした
が、以後、発電用の燃料は天然ガスや原子力などに変
わる部分も増え、ガソリンやジェット燃料、灯油などへの
需要の構造が変わり続けており、重油の占める割合は
22%にまで落ちています。
石油の使用量は減少してきていますが、ガソリンなどは
直ぐに石油以外への代替が効かないため、燃料電池
などの次世代自動車の開発が待たれます。
また、石油は複合組成品であるために、ガソリンだけ
多く取ることは出来ず、最も需要の多い製品に需要量
が左右されることになります。
「備えよ常に! 備えあれば憂いなし」です。
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