22日に、サウジアラビアのジッダで開催される、OPEC
加盟の産油国と消費国との会議では、原油価格の沈静化
に備えた、大幅な増産計画の決定が期待されています。
しかし、現実は、OPEC加盟国の生産量は限界に達して
いて、大幅な増産余力は残されていないという厳しい現実
が消費国側に示される結果になりそうです。
OPEC加盟国の13カ国の3~4合す平均生産量は、
3,200万バレルです。
これに対して、報告されている生産能力は、3,512万
バレルです。
現在の生産量の10%弱でしかありません。
加盟国の13カ国の中で、2~3%程度の生産余力しか
無い国が、8カ国もあります。
2~3%の増減は、通常の生産量のブレの範囲内です。
余力の量の大きい順に、サウジアラビア 185万バレル、
ナイジェリア 62万、アラブ首長国連邦 23万、ベネズ
エラ 18万、イラン 12万バレルです。
注意しなければならないのは、資源ナショナリズムで
減産も辞さないとしているベネズエラとイランで、27万
バレルを占めていることです。
すんなりと、増産に協力してくれるかどうかです。
また、内戦状態のイラクの12万バレルは期待できず
同じく、国内情勢が不安定なナイジェリア63万バレルに
ついても、常に不安定な要素が付きまとっています。
となれば、現在の生産能力一杯の量を期待しても、サウ
ジアラビアを軸とした湾岸諸国の220万バレルという
数字になります。
世界の消費国にとって、当面期待できる残されたパイは
現在の6%ほどの量です。
「備えよ常に! 備えあれば憂いなし」です。
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