北欧の人々と日本人の社会に対する意識の持ち様の
違いについての東大教授の神野直彦氏のお話です。
日本人は「高負担の国々が、どうやって経済成長できる
のか」という点にのみ関心を抱くが、彼等は経済成長より
も、尊厳を持って生きられる社会をどうやって築くかを
重く考えている。
北欧の人々が高い税金不満が少ないのも、分かち合い
の発想から来ている。
いつかは自分も子供を持ち、高齢者、或いは失業者に
なることもあるし、充実した介護や育児サービス、教育や
職業訓練があれば、安心できる。
企業活動や社会貢献も、みんなで智恵を出し合い、女性
の智恵も生かすことで、多くの良いアイデアが生まれ
社会の需要に対応しやすくなる。
お互いが信頼して分かち合う社会が、知識集約産業に
適していたということ。
日本では、税や社会保険料を「負担」と考える。
高負担だと海外投資が呼び込めないと思い込み、規制を
無くして「小さな政府」を目指す。
財政負担が重いという理由で、支出負担増に備えて
短絡的に、後期高齢者医療制度を作る。
国民のお互いが信頼し合い、分かち合う精神が醸成され
ていない限り、北欧の成功をつまみ食いしようとしても
出来ることは無いという、国の支配層に良く聞いてもらい
理解してもらいたいお話です。
「備えよ常に! 備えあれば憂いなし」です。
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