夜の7時から10時半頃まで長々、フジの「開局50年僕らの心に流れる歌もう2度とない完全永久保存版‥」とかいうエラい長いタイトルの特番を見て、懐かしくイロイロと昔を思い出した。
完全永久保存版とか、タイトルにあるみたいだが、無論、僕は録画してません。僕の持ってるDVD機器は再生のみだし、VHSビデオ機器は、どーも壊れてるようで、もう今はTVと繋いでいない。
だいたい僕がビデオ録画してたのって、K-1とかプライドの格闘技特番ばかりで、他の番組を録画したのって、95年頃の年末、ビートルズの歴史みたいのをテレ朝で夕方から5時間くらい流してて、録画ビデオの時間が足りなくなって、慌てて近所のコンビニに走った覚えがあるけど、それくらいだ。で、5時間録画したビデオは結局、一度も再生して見ないままだ。その後、3セット6枚組みでCDが発売されたので、それを自動車の中でもっぱら聴いてたからだ。TV放映を最後にビデオ録画したのって、03年か04年の年末のプライド男祭りくらいだろう。多分、そのくらいで後はほとんど使っていない。今は、特別、格闘技のスペシャル番組を録画してまで見たい、という熱意もないし。
フジのスペシャル歌番組は、本当に懐かしかったなあ。70年代から90年代までの日本の流行歌のヒット曲の数々。まだ少年の頃に聴いていて熱中した歌。歌ってのは、思い出装置ですね。当時好きだった歌を聞くと、その時代その時代の、自分のいろいろな思い出がよみがえって来る。その時代その時代の流行歌の、好きだった曲々で、自分のいろんな年代のときの、いろんなシーンが一つ一つ、見事によみがえって出て来る。勿論、嫌な思い出もたっぷりあるが、そういうのは、多分ホントは、脳が意識してるんだろうが自然とポイッと何処かへ飛ばしてしまう。今の自分の精神に毒とならないように、うまく、好ましくも懐かしいシーンばかりが目の前に浮かび上がる。
僕は子供の頃も3度引っ越してるし、初めに就職した会社は転勤が多くて、いろんな地域に移動してるし引っ越してるし、大企業を辞めた後はけっこう、職を転々としていろんな場所へと行ってるし、思い出すシーンも豊富にある。僕の場合、行く先々で出会った人々、仲良くして貰った人たち、そのときどきの友達や好きだった女の子たち等等、いっぱい、人との思い出も記憶にある訳だが、どちらかというと、人間の思い出よりも、その街々のシーンを思い出す。その時代その時代に行ったいろんな場所のシーン。いろいろな街角。勿論、そのシーンには当時の人たちも映っているんだけど、全体として、街や風景で思い出すなあ。雰囲気。イメージ。情景のような、そういうシーン。懐かしいなあ。
僕は中2の頃かにビートルズと出会ってから、30代まで洋楽のロック・ポピュラーが好きだったけど、無論、いつの時代でも日本の歌謡曲、J・ポップも大好きだった。演歌でも好きな歌はいくつかある。「柔」とか「姿三四郎」とか「北国の春」とか「北酒場」なんか。司会のみのもんたさんが、90年代にはミリオンヒットでCDが売れた曲が173曲ある、とか言っていた。ほんまかいな?と疑いたくなる数字だが、確かに90年代はJ・ポップの黄金時代で、トレンディードラマなどの人気TVドラマに連動して大ヒットした曲はいっぱいあった。80年代後半から90年代の日本のバンドのいわばJ・ロック曲も、良い曲がいっぱいあって懐かしいですね。ガールズバンドやバンドの女性ボーカルがメチャ良かった。良い時代だった。何だか、時代時代の曲々で、思い出す時代は、みんな、良い時代だった‥、と言いたくなる。
途中、テレ朝の「ミュージックステーション」を入れたのは、昨年デビューの、日本-イギリスのハーフの、ボーカルガール、Michiの新曲を聴くためだ。最近、僕は滅多にお気に入りの曲に当たらない。年寄りになってかなり感性が鈍ったせいだろう。無論、聴力・聴覚の衰えが大きい。昨年のMichiのヒット曲、「Promise」はそんな、滅多にない中での、昨年の僕のお気に入り曲だった。知った当初は何度も何度もYouTubeで繰り返し聴いた。でも今回の新曲は僕には、あまり良い曲ではなかったなあ。「Change The World」は僕のお気に入り程にはならなかったなあ。といって、これが曲そのものが悪いと言っている訳ではない。ただ、現在の歳喰い過ぎの僕の好みにならなかったというだけだ。音楽とは各人それぞれ、みんな好みは違う。番組では、倖田來未とmisonoの姉妹デュオもあったけど、勿論、見ないで、フジTVにチャンネル戻しました。僕、倖田來未もmisonoも興味ない。
そういえば、テレ朝「ミュージックステーション」も、80年代末から90年代初め頃は毎週欠かさず見てたし、90年代まではちょくちょく見てたなあ。フジの「夜ヒット」も80年代後半は90年の終了時まで、毎週と言っていいくらいよく見てたな。21世紀に入ってからは年々、年寄り化が進むごとに、新しい曲になじめなくなり、現在の曲が聴けなくなって行っている。悲しいね、爺ィになって行くのは。
しかし、何ですな、いつの時代にも、歌ってのは、良い歌がいっぱいありますな。膨大な過去を思い出して、お腹いっぱい。