時代劇「必殺」シリーズの中村主水役や「はぐれ刑事純情派」の安浦刑事などで親しまれた俳優の藤田まことさん(ふじた・まこと=本名・原田真=はらだ・まこと)が17日、大動脈からの出血のため大阪府吹田市の病院で死去した。76歳、東京都出身。
藤田さんは2008年5月に食道がんの手術を受け、同10月にドラマ「必殺仕事人2009」の撮影で仕事復帰。その後、リハビリしながら仕事をこなしていたが、「JIN」のクランクイン直前に「慢性閉塞性肺疾患」と診断され、ドクターストップがかかった。
その後体調も回復し、「時代劇専門チャンネル」のナレーション収録で今年1月に仕事復帰したばかりだった。週3回のリハビリにも励んでおり、今年3月の“完全復帰”を見据え、スタートを切っていた矢先の出来事だった。
ああ~、ついに藤田まことさんもなんだなあ。子供の頃、TVで見て慣れ親しんだ、昭和を作った人たちが現世を退場して行くのは、やっぱり聞いていて辛い。寂しいよ。
もう、手塚治虫先生からこっち、何人も何人も、いつもいつも。
藤田まことさんは、僕が歳喰ってからも、TVの再放送で、「必殺仕事人」シリーズや「はぐれ刑事純情派」でよく見ていたし、この間も、再放送の「剣客商売」シリーズが流れていて、面白く見ていた。大人に成ってからは、だいたいTVドラマは見ない方だったので、藤田まことさんの人気シリーズはほとんどが再放送で見ている。みんな、何度も再放送されるだけあって面白く楽しめるものだ。晩年は、“再放送の王様俳優”みたく言われてたんだっけか(?)。大借金にも負けず、歳取ってからも精力的にTVドラマの仕事をこなす、前向きな強い人だったよなあ。僕らファン素人にはTVで見る分しか本当のトコロは解らないけれど、おそらくドラマのキャラクターのように人情味を持ち、男らしい、歳取ってからは芸能界では人物だったんだろうなあ。
僕は年齢から、幼少時にTV黎明期を知っているから、藤田まことさんは、舞台劇を映すモノクロの「てなもんや三度笠 」で、印象深くよく憶えている。「てなもんや三度笠」の藤田まことさんは面白い人気者のスターだった。当時のお笑いのビッグスターですね。小学校でも、話題やギャグで盛んな人気だった。その前の、「スチャラカ社員」に藤田まことさんが出演していたのは、僕は記憶にない。TVで昔の映像が流れると、ああ成程出てたんだな、と驚く。幼少期「スチャラカ社員」も見てはいたんだが。
♪く~もといーっしょにあのやまこォーえてえ~、の歌は、行けば街道は日本晴れ、と続いたと思う。そこまではよく憶えてる。スポンサーの製菓会社のCMを番組アタマで、藤田まことの主人公がやる、「俺がこんなに強いのもあたり前田のクラッカー」は、もう流行語でしたね。
「てなもんや三度笠」は小六頃か、B5雑誌形のコミックス単行本で、後の野球漫画の大家、水島新司さんの漫画で読んだのを憶えている。
すっかり忘れていたが、「てなもんや三度笠」の後続で、「てなもんや一本槍」というシリーズ劇ドラマをやっていた。設定をがらりと変えて同じく藤田まこと主演で臨んだコメディーだったが、「てなもんや三度笠」のような大ヒット人気ドラマには到底及ばない結果だったと思う。
おいちゃんさんの「書庫の中」Blogを拝見していて、「てなもんや一本槍」が当時の週間少年サンデーで、後の心霊恐怖漫画で有名になる、つのだじろうさんの漫画で連載されていたのを思い出した。この時代、「てなもんや一本槍」はどちらかというと人気的にマイナーなドラマ・漫画で、後々には忘れられてしまいがちな作品だったと思う。
「スチャラカ社員」も「てなもんや三度笠」も「てなもんや一本槍」も、もうホントに、懐かしいばかりですけどね。
「はぐれ刑事純情派」は老齢になった母親が好きなドラマで、毎週楽しみにに見てました。時折涙ぐんで何だか感動していたみたいです。後に僕も再放送で見て、ちょっとウルウル来るコトもあります。「剣客商売」の主人公、藤田まこと演じる秋山小兵衛はカッコ良かったですねえ。シビレました。生臭さも大いにあって見掛けは強そうに見えぬが、だが本当の剣の腕前はピカイチ!という剣客ぶりにシビレ、憧れました。
藤田まことさん、私の幼い頃から今までの、TV視聴ライフの中で、数々の面白いドラマで、笑わせてくれ、感動させくれ、何よりも楽しませてくれて、いや敬語で「くださって」、どうもありがとうございました。御冥福をお祈りいたします。
※(2/19)後で、時間経って、思い出したのだが、藤田まことさんの「てなもんや三度笠」時代のオリジナルギャグで、「耳の穴から手エ突っ込んで奥歯ガタガタ言わしたるでィ~」というのがあった。と、思うが、あれは藤田まことさんがよく言っていたギャグではなかったか。“耳の穴”ではなく“鼻の穴”だっけか?忘れた。でもとにかく、藤田まことさんのギャグだよね、確か‥。