うろ覚えライフ。

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マンガ制作カフェ

2009年02月22日 | Weblog

 

 

○<秋葉原制作所>マンガ家のためのカフェ、アキバに誕生 週末24時間営業で機材も完備

 

       同人作家やマンガ家のための機材などをそろえたクリエーターズカフェ「秋葉原制作所」が28日、東京・秋葉原にオープンする。トレース台やスキャナー、DTP対応のパソコン、マンガ用のマーカーなどが無料で利用でき、休前日は24時間営業というサービス満点のカフェだ。

 同店は、同人作家などマンガを描く人が増えている中、「制作する場所がない」という要望に応えて企画された。制作用のデスクやカッター、業務用の大型ホチキスなどを用意し、無料で貸し出し、コピーやプリントアウトなども有料でできる。また、ペン先、インク、スクリーントーンなどマンガ制作用の画材も販売する。今後、マンガ家養成講座やコミック即売会、写生大会などのイベントも企画していくという。

 1テーブル1席で20~25席を予定。料金は60分500円のAコース、3時間1200円のBコース、6時間1800円のCコースの3種類で、延長料金は15分100円。営業時間は月~木曜日が午前11時~午後11時、金、土曜日と休前日24時間営業で、日曜、休日は午後11時まで。

 

 

 ついに、オタクの聖地と言われるアキバには、こーいうものまで出来たのか。

 ちょっと前になるけど、TVで、トキワ荘プロジェクト、とかいうのをやっていた。そーいう新人漫画家養成企画、みたいなものがあって、要は、カンヅメアパートを作っちゃってて、そこで漫画家のタマゴが育つ、というプロジェクトだね。熱心に見ていた訳じゃないから、詳細は忘れたけど、あれは、漫画家志望者のみ入居可のアパートを作って、漫画家志望の若者がそこに入り、当然、アパートは漫画家志望者の集まりのアパートになり、普通の安アパートが昔々の伝説のトキワ荘のような様相になる。無論、入居者は家賃を取られる。利点は、プロ漫画家を目指す者ばかりが集まってお互い刺激し合って頑張る、というところか。一棟だけではなく、何棟も建てていたみたいだ。つまり今の若者世代も、プロの漫画家などを目指す者も多いということだ。

 しかしやはり、いつの時代もプロ漫画家は狭き門だ。それに仮に一度成功して、雑誌に掲載される、あるいはひょっとして万が一にもみたいな確率で、雑誌連載が持てたとしても、将来の保障なんて全く無い世界だ。一発だけで終わる漫画家は多いし、昔、漫画家の寿命はだいたい5年、とか言われていたけど、それは多分、今も変わらないのだろう。

 僕らが子供の頃は、ノートなんかにササってマンガの主人公を描いて見せるような、ちょっとした絵のうまい子、というのは少なかったものだけど、マンガ・アニメの普及度が高くなるに連れ、世代が新しくなる都度、ちょっとした絵のうまい子は増えて行き、それどころか、新しい世代程、ちょっとした漫画そのものが描ける子供が増えて来た。もう、80年代からこっち、漫画が描ける子供なんてゴロゴロ居る。

 プロ漫画家を目指す若者たち、というのは、今のお笑い芸人を目指す若者たち、という現象と同じだと思う。そして、そこが商売になるから、吉本興業自体でお笑い芸人の養成所を作り、大金の学費を取って、学校事業展開する。勿論、吉本だけではなく、芸能事務所がお笑いも含む芸能学校をいっぱい作っている。それはもう事業で商売だ。

 漫画家だって同じで、トキワ荘プロジェクトのアパートは家賃を取り、儲けは少ないのかも知れないが、ちゃんとした不動産商売だ。それにTVで見る限りは、あそこは特別、出版業界に便宜を図ってくれる訳でもない。漫画家志望者たちが入らなければただのアパートに過ぎないのだ。

 漫画の原稿描くのって、一人でやると大変だよ。僕が高校生の頃、ペンと製図用インクで描いてみてたけど、あの当時は第一次劇画ブームで、背景の描き込みに時間が掛かり、B4ケント紙の原稿1枚に先ず2時間以上掛かった。込み入った絵の原稿は1枚3時間は掛かったろう。一人で修正の仕上げまでやると、だけど。勿論、誰でも最初は一人で全部やらなきゃいけないけど。

 このアキバの漫画制作カフェだって、3時間1200円は馬鹿にならない、集中してやってればあっと言う間に高い場所代を取られる。ミュージシャンに取っての貸しスタジオのコンパクト版、みたいなものかな。まあ、好きでやってることだろうが、ふうふう言って集中してキツイ漫画描きの作業して、高額の代金支払う訳か。

 ほんわかふわふわ漫画家志望なんて考えてる若者は多いだろうから、高い場所代払ってもこういうトコロに来てコーヒー1杯飲みながら、漫画家のタマゴみたいな気分を味わう。で、根性据えて執念持ってプロを目指す者はものすごく少ないし、ましてやプロになれる者なんてほとんど居ないよーな世界だけども、漫画家のタマゴ気分を味わって終わる若者は次々といっぱい居る訳だから、お客は絶えず、喫茶店側は商売になる訳だ。

 


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